第20話 ぴぎだから

 ガラリ。

 ちらっ。


「どうしたの? 四元豚ちゃん」

 もう春美お姉さんは女神でしかない。

 ルイ小世の高鳴る気持ちを受け止めてほしい。


「寂しそうね……」

 寂しいのは、ルイ小世が、ぶひーなせい。

 それさえなければ、君を娶る。

 今、今こそプロポーズをしたい……。

 ぴぎー!


「何? 何か大事な話があるの? 今上がるわ。お着替えするから、後ろ向いていてくれる?」

 ぴぎ!

 ぴぎ!


「春美お姉さんのお着替え、見ちゃダメ。いいこにしていてね」

 プ、プロポーズしたいんだぴぎー!

 ちっぱいでいいから。


「むう! ブラはみちゃダメ。他のもダメダメ」

 ぷいっと脱衣所のすみっこで着替え始めた。

 あああん、後ろ姿でもいい。

 濡れた髪が艶っぽいな。

 泉のエルフを少し思い出した。


 そうだ、またエルフの所へ転生したら、豚からエルフになれるかな?


 そうしたら、プロポーズしよう。

 異世界でプロポーズするのもいいだろう。


「さ、暫く、お母さんに内緒で私がお世話をしてあげるわよ。お部屋へ行きましょう」

 ぴぎ?

 それも悪くないな。


 暫くは、異世界転移のタイミングを待つとしよう。


 春美お姉さんを娶る野望は捨てない。


 ゆっくり待つのもオトコってものだ。



 ぴぎ。





 続きはあるかも知れません。

 でも、四元豚ちゃんは、暫く春美お姉さんに甘えるらしいですね。

 作者は、二人の幸せの形を考えて、また、異世界編をアップするかも知れません。

 一応は、一つの二人のありかたとします。



おわりぴぎ

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