第7話 好きな人のために、できること
彼女、三上京子、いや藤澤玲奈は、恐怖に怯える表情で、彼、水谷秀哉にそう、告げた。
「実は私、そのことが不安で、不安で、病院にカウンセリングを受けにも行ってたんだ。
それで、練習を途中で抜け出して、カウンセリングに行くことも多くって…。
そのせいで、みんなに迷惑かけちゃったね。ゴメンね。」
彼女のその一言で、彼は謎が解けたような表情になった。
「そっか。それで練習、抜けてたんだね。
僕、てっきり玲奈ちゃんが怒って、勝手に練習抜け出した、とばっかり思ってた。
僕の方こそゴメンね。僕、玲奈ちゃんの悩み、何にも知らなくて…。」
「秀哉くんが謝ることじゃないよ。私、秀哉くんに何にも言ってなかったし…。
ホントはみんなともっと練習したかったけど、カウンセリングも、時間がうまくとれなかったんだ。」
「仕方ないよ。そんな事情があるなら…。」
そう言って彼は、彼女に優しく微笑みかけた。彼女は、そんな彼の笑顔に、昔、何度救われただろう、いや今も救われている、そんな風に思った。
「じゃあとりあえず、今日は帰ろっか。」
彼がそう言うと、
「え、秀哉くん、練習はいいの?」
彼女は少しびっくりして、そう答えた。
「玲奈ちゃん、今日は疲れてるでしょ?だから今日は僕が送るから、一緒に帰ろ?」
「…うん、分かった。
あと、明日の練習の時に、みんなには本当のこと、話すね。」
「え、玲奈ちゃん、大丈夫なの!?」
「うん!
もちろん1人じゃ不安だけど、秀哉くんがいてくれるから、ね!?」
そう言って彼女は、彼に向けてにっこり笑った。
「分かった!玲奈ちゃんがそう言うなら、僕、応援するから!」
そう言って彼の方も、彼女に対してにっこり笑った。
「こうやって2人で帰るの、久しぶりだね!」
「そうだね、玲奈ちゃん!」
2人は、中学生の時以来、久しぶりに、並んで家路に着いていた。
「何かこうしてると、私、秀哉くんとずっと一緒にいたような、そんな気がしてきた!
今まで離れ離れだったのが、嘘みたいだよ!」
「僕もおんなじ気持ちだよ、玲奈ちゃん。」
そういう2人の手は、固く握られていた。それは、彼、秀哉と彼女、玲奈の間の「絆」を確かめ合うような、そんな強い握り方であった。
そして、そんな2人が手をつないで帰った次の日、事件は起こった。
その日、彼と彼女は、一緒に練習に行こうと約束し、2人同時にクラブの部室に入った。その時、先に来ていたクラブのメンバーたちが妙にざわついているのを、2人は感じ取る羽目になった。
「…ちょっと、みんなどうしたの!?」
彼、秀哉が他のメンバーにそう言うと、
「あっ、水谷君、これ見て…。」
クラブの女性メンバーが、そう言って1枚の手紙を差し出した。
そこには…、
〈親愛なる三上京子ちゃんへ
いや、本当の名前、藤澤玲奈ちゃんと、呼ばせてもらおうかな。
久しぶりだね。僕は刑期を終えて、出所した所です。
でも、僕には玲奈ちゃんのことは、何もかもお見通しだよ。
もちろん、君が「三上京子」として、新天地で暮らし始めた時は、何の情報もなくて焦ったけどね。
それはさておき、明日、マンドリンクラブの部室に、来て欲しい。それで、1人で、と言いたい所だけど、それではさすがに不安だろうから、君の最愛の人、水谷秀哉君と2人で、という条件で、どうだろうか?
あと、このことを、例えば警察なんかに漏らしたら、どうなっても知らないからね。
では、また明日。
PS 君のマンドリンは、明日まで預からせてもらうよ。〉
という、文面が書かれていた。
「ちょっと、これ、どういうこと!?」
若干パニック気味になった彼女、玲奈は、その場に倒れこみ、腰を抜かしてしまった。
「三上さん、大丈夫!?」
それを見た他のメンバーが心配そうにそう言うが、彼女は恐怖のあまり声を失ってしまった。
彼女が少し落ち着いた後、彼と彼女は、2人で、今まであったこと、本当のことを、他のメンバーたちに話し始めた。
「なるほど。そうだったんだ…。」
「大変だったね…。」
他のメンバーたちは口々に、彼女をいたわる言葉をかける。
また、
「今まで偉そうなことばっかり言って、本当にごめんなさい!
私、そうしてないと、怖くて、怖くて…。」
と彼女が言うと、
「そんなの気にしてないよ!私たち、そんな事情があったなんて、知らなかったし…。
それに、三上さん、いや、藤澤さんかな、の言うことは、いっつも的確だったから、誰も恨んでないって!」
と、女性メンバーを中心に、彼女にねぎらいの声がとんだ。
「ありがとう、みんな…。」
彼女、玲奈は、そんなみんなの温かい励ましに、感謝した。
「でも、この手紙に書かれてあることだけど…。
どうする?」
その後、話題は手紙の内容に関する、作戦会議へと移っていった。
「僕、思ったんだけど…。
やっぱり、とりあえず警察には、言わない方がいと思う。」
彼、秀哉は、みんなにそう告げた。
すると、
「でもそれって、…危険なんじゃない?」
と、女性メンバーを中心に心配の声があがる。
しかし、彼は、
「確かにそういう考えもあるかもしれない。でも、今このタイミングで警察に話したら、確実に玲奈ちゃん、藤澤さんは狙われる…そう思うんだ。
一応相手からの要求は、僕と藤澤さんとの2人で、明日ここに来て欲しい、ってものだから…、
何かあっても、僕が藤澤さん、玲奈ちゃんを守るから!」
彼は、そう宣言する。
そして、彼女、玲奈も、
「私、水谷君、秀哉くんがいれば、大丈夫なような気がする!
だから、2人で犯人捕まえて、もう1度刑務所に行ってもらおう、ね!?」
と、みんなに対して言う。
「まあ、2人がそう言うなら…。
でも、犯人は何するか分からないから、本当に気をつけて、ね?」
周りのメンバーは、心配しながらも、2人にそう声をかける。
「ありがとう、みんな。
とりあえず今日は、帰るね。
またみんなで、練習しようね!」
「そうだね!」
結局、その日は練習を途中で中止し、明日の練習も、手紙の件により中止することになった。
そして、クラブのメンバーはそれぞれの家路に着いた。そして…、
次の日が、やって来た。
次の日。彼、水谷秀哉と彼女、藤澤玲奈の2人しかいないクラブの部室は、「嵐の前の静けさ」と呼ぶべき、静寂に包まれていた。
彼と彼女、2人は、その部屋に着くまでは、お互いに不安を吐露したり、励まし合ったりしていたが、その部室に着いた途端、なぜか両者とも声を出す気がなくなり、2人はただ、(楽器の音もない)異様に静かな部屋で、ストーカー、犯人の来る「その時」を待った。
そして、次の瞬間―。
何と、とあるクラシック曲の、マンドリンのソロの演奏が、その部屋の2つのドアの外から、静けさの残る部屋に、こだましたのである。
ここで遅ればせながら、彼や彼女の所属するマンドリンクラブの、部室の構造について、触れておきたい。
この部屋は、当然のことながら窓を除くと、部屋の両側に、2つのドアがある。そしてそれぞれのドアは、廊下につながっており、クラブのメンバーは、そのどちらかのドアから、部室に入り、練習を行うのだ。(ちなみにそれらのドアは、五分五分程度の割合で、メンバーたちに使われている。)
そんな部屋の外から、マンドリンの音が、流れて来る―。しかも、両方のドアから―。
しかし次の瞬間、彼、秀哉は、その音のある「異変」に気づいた。
そして彼は、彼女を庇いながら、片方のドアに近寄り、
「そこにいるんでしょう、ストーカーさん?」
と、音の鳴るドアに向かって、叫んだ。
そして―。
ドアが、開いた。
「ご名答だね、水谷秀哉君。」
そこには、スーツ姿の男性が、立っていた。また、その男性は当然のように、彼、秀哉の名前を呼び、男性の手には、前の日に盗まれた、彼女、玲奈のマンドリンがあった。
「秀哉くん、間違いない。この人が、私の…。」
彼女は彼の背中に隠れながら、そう押し殺した声で彼に伝える。
その瞬間、彼の怒りは極度に達し、その怒りが彼の血液に溶けて体中を駆け巡る、彼はそんな感覚に襲われたが、何とか平静さを、保とうとする。
そして、その男性が、口を開く。
「でも、君はどうしてこちらのドアに私がいるって、分かったんだい?
マンドリンの音は、両方から鳴っていたはずだが…。」
そして、外面だけ平静な彼は、こう答えた。
「ご存知かどうかは分かりませんが、僕、絶対音感を持っているんです。
それで、その音感で、2つのドアから流れて来る、マンドリンの音を比べました。
今も鳴り続けている、向こう側のドアのマンドリンは、完璧な演奏です。この奏者は、本当に素晴らしい腕前だと思います。
話が逸れましたね。とりあえず、あれは非の打ち所のない、素晴らしい音です。それに比べて、あなたのいる、こっちのドアから流れて来た音は…、
演奏技術自体は素晴らしいのですが、G線のうちの1本のチューニングを、8分の1ほど、ずらして演奏していましたね。だから、少し不協和音の、演奏になっていました。
だから、完璧な方の演奏はあらかじめ同じマンドリンを使い、チューニングもしっかり合わせて録音し、それをCDプレーヤーか何かで再生したもので、不完全なこちら側の演奏が、犯人が実際にこの場で演奏したものである、という結論に達しました。
もちろん、これは罠で、本当は反対側の、完璧な演奏の方に犯人がいる、ということも考えたのですが、それにしてもCDプレーヤーか何かの、向こう側の演奏、『人が実際に弾いている』という、感じがありませんね。だから、やはり向こう側は録音で、こちら側は人の手による演奏、という判断をしました。
とりあえず、僕の読みは当たっていましたね。」
彼、秀哉は、犯人を実際に目の前にした緊張感で震えながらも、(その緊張感を極力出さないようにして)そこまで何とか言い切った。そして、ストーカーの男性は、そんな彼を半ば感心し、半ば(それでも、どうしても緊張に震えてしまう彼を)嘲りながら、彼から目を離さない。
「さすがだね水谷秀哉君。君の言った通りだ。あと、私のマンドリンの演奏も、褒めてくれたようだね。ありがとう。」
彼、秀哉は、ストーカーの男性の礼にもならない礼を聞き流し、強い口調で、男性を追及する。
「あなたは…、なぜ、玲奈ちゃん、藤澤さんにひどいことをするんです?」
「ひどいこと?さあ、私はひどいことをした覚えはないがねえ。
君は、玲奈ちゃんのことが本当に、好きなんだね?」
「気安く私の名前を呼ばないで!」
彼、秀哉の背後から、彼女、玲奈が大声を出す。しかし、その声は震えており、彼女が恐怖におびえていることは、誰の目にも明らかであった。
「おっと、これは失敬。では、昔みたいに、『お嬢ちゃん』と呼ぼうかな?」
男性のその一言が、彼女に嫌な思い出をフラッシュバックさせる。
そして、男性は続けた。
「そう、私はひどいことをした覚えはない。ただ、私もお嬢ちゃんのことが好きで、それぞれ、愛の形が違うだけだよ。
君の愛は、『相手の幸せを願う愛』だね。それはそれで、結構なことだ。ただ、私の愛は違う。私は、『相手を独占する愛』だ。
私はそこのお嬢ちゃんが小さな時から、お嬢ちゃんのことが好きでねえ。その気持ちは君と同じく、今でも変わってないよ。
ただ私は、そこのお嬢ちゃんに、『自分だけの物』に、なって欲しいんだ。他の人が入る余地がない、2人だけの世界…。そんな世界に、君は興味や憧れはないかい?」
男性はそう言って歪んだ笑みを浮かべる。その笑みからは、まさしく男性の屈折した感情
が読み取れる、彼はそう思い、言葉を発した。
「そんな世界に、僕は興味はありません。そんなの、自己満足、自己中で、そこに、相手の気持ちはないと思います。」
「そうか。なら結構。元々、君に私の感情を理解されたいとは、これっぽっちも思っていないからね。
それで、今日は私とそこのお嬢ちゃん、2人の『愛』を、『永遠』にするために、やって来たんだ。」
「…永遠?」
男性の言うことを彼は理解できず、思わず訊き返す。
「そうだよ、永遠だよ。
ここで私がお嬢ちゃんを手にかければ、お嬢ちゃんの時間はそこでストップする。そして、お嬢ちゃんの時間も何もかも、全てが私のものになるんだ。
その後、私はもう1度刑務所に入れられようが、どうなろうが構わない。ただ、私のやりたいことは、それだけだ!」
「そんなこと、許されるはずがありません!」
彼は、男性の発言を聞き、思わず声をあげていた。
「別に、君に許しをこう必要はない。ただ、私が君をよんだのは、仕方がないから君もあの世へ連れて行ってあげよう、そう思っただけだ。
話は終わりだ。2人とも、死ね!」
そう男性は叫び、スーツのポケットからナイフを取り出す。
それを見た瞬間、彼、秀哉はひるんだが、彼女、玲奈のため、瞬時に気を強く持った。
『僕は、あの時、玲奈ちゃんに何もしてあげられなかった。苦しんでる玲奈ちゃんの思いにも気づかず、ただ離れ離れになるのを、受け入れることしかできなかった。
だから今度こそは、玲奈ちゃんのために何かしたい。だから、だから…、
僕は、こんな所で負けるわけにはいかないんだ!』
そして気づいたら、彼は男性めがけて、突進していた。
「うあああああああああああああああ!」
「な、何をするんだ!」
反射的にそう叫んだストーカーであったが、彼、秀哉はそんなことを気にもとめず、無我夢中であった。
そして、彼は(半ば本能で)低い姿勢を保ち、ストーカーの男性の膝下辺りを、狙う。
その結果、奇跡的にではあるが、彼の突進はストーカーの男性をなぎ倒し、男性の持っていたナイフも手から吹き飛ぶ。
「僕が、僕が玲奈ちゃんを守るんだ!」
彼は声にもならない声で叫びを続けながら、男性の上に四つん這いになる。
そして、気づいたら―。
男性は、倒れた衝撃で気絶していた。
※ ※ ※ ※
「今回の件は、お手柄だったね。
でも、これからは、何かあってからでは遅いから、必ず、警察を呼ぶようにしてくださいね。」
これは、男性が気絶した後、彼、秀哉が携帯で呼んだ警察に、半分感謝され、また半分叱られ、言われた言葉である。
あの後、男性が気絶した後、彼と彼女は、念のためにクラブの部室に隠していたロープで、男性を縛った。そして、何とか命の危機を脱し、冷静さを取り戻した2人は、警察に、連絡したのである。
「まあ、今は昔とは違って、ストーカーみたいな性犯罪には、厳しくなっているから、彼はおそらく、終身刑になるだろうね。
だから2人とも、もう安心していいよ。」
警察は、彼と彼女、2人にそう語りかける。
(ちなみに、この時代の日本には、読者のいる現代とは違い、「終身刑」が導入されていた。)
「そうですか。ありがとうございます!」
彼と彼女は、警察にそう礼を言う。
後日。
彼、水谷秀哉と、彼女、藤澤玲奈は、久しぶりに2人で、思い出のショッピングモールへデートに出かけていた。
「でも、犯人が再逮捕されて、本当に良かったね!」
と彼が言うと、
「うん!
でも私、秀哉くんが側にいるから、もう怖くなんかないよ!」
と、彼女が返す。
「それでさ、僕が思ったことなんだけど…。
玲奈ちゃんが中学の時に言ってたように、僕も、『幸せ』っていうのは、『自分のこと』を第一に考えるんじゃなくて、『相手のこと』、『相手の幸せ』を、第一に考えることだと思う。
でも、僕はこうも思うんだ。
『本当の幸せ』っていうのは、『相手の幸せ』も、『自分の幸せ』も含めて、両方を考えて、『幸せを共有する』ことなんじゃないか、ってね。
僕は、玲奈ちゃんといられて、すっごく幸せだよ。それに、玲奈ちゃんにも、幸せになって欲しいって、ずっと思ってる。
だから僕は、玲奈ちゃんといることは、迷惑なんかじゃないよ。いや、僕は『迷惑』だって、ちゃんと受け止められる、そんな人間になりたいから…。
僕はそれが、『好きな人のために、できること』だと思うんだ。
だから、玲奈ちゃんには、ずっと僕と一緒にいて欲しい。
…迷惑かな?」
彼がそう言うと、彼女は少し笑いながら、こう言った。
「ありがとう、秀哉くん。
でも、最後の部分、ちょっとおかしいよ!
『迷惑でも受け止められる』って言っといて、『迷惑かな?』なんて…。」
「それもそうだね。」
こう言って2人は笑い、彼女はさらに話を続ける。
「秀哉くんの言うこと、私も大賛成!何かかっこいいね、秀哉くん。
私も、秀哉くんといられることが、本当に『幸せ』。だから、もう、秀哉くんの前から、いなくなったりなんかしないよ!
だから、そう約束するから…。
これからも一緒にいてね、秀哉くん!」
「はい!」
どうやら2人の絆は、この一件で、より深まったようである。
「ああでも、これで『三上京子』とも、お別れか~。
秀哉くん、ショックじゃない?」
彼女、玲奈の冗談に、
「ちょっとショックだね。
僕、ちょっと冷たくされるのも、嫌じゃないかもだから…。」
と、彼が冗談で切り返す。
そして、
「何だそうなんだ~。
じゃあ私、『藤澤玲奈』が、冷たくしてあげよっか?」
「いや、やっぱり玲奈ちゃんは、優しい方がいいな~。」
「分かりましたよ、秀哉くん!」
こんなやりとりの後2人は、笑った。
そして、最後にもう1つ、彼、水谷秀哉が彼女、藤澤玲奈にお願いをする。
「玲奈ちゃん、1つだけ、お願いがあるんだけど…。」
「どうしたの、秀哉くん?」
「これからは、嫌じゃなければだけど、『玲奈』って呼び捨てで呼んでもいい?
僕のことも、『秀哉』って、呼んで欲しいな。」
「そっか。分かった、秀哉!」
「ありがとね、玲奈!」
こう言って、彼と彼女、2人は、笑った。(終)
三上京子の隠しごと 水谷一志 @baker_km
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