第53話 お久しぶりです


やぁどうも。みなさんお久しぶりです。おれです。


おれはいつも通り元気です。


どうした?敬語なんか使って。って思ってる?


ふっふっふ。おれはもうコドモじゃないんだぜ。

なぜならおれは……。





お兄ちゃんに! なったのだ!!





はっはっはー。



どうだこの毛並み!

ぴんと立つ尻尾!

りりしい目!

首輪にキラリと光るあたらしい狂犬病予防接種済みの証明バッジ📛!



そうだろうそうだろう。とてもお兄ちゃんぽいだろう。


「あーーーうーーー」


おうそうかそうか、おちびもそう思うか。


こいつはおれの新しい家族、おちびだ。仲良くしてやってくれ。


「うーーーー」


あっこら痛い。おれの毛をギュッとしないで。痛、いたたたた。痛いから。ほら離して。



お、すまないうちのおちびはまだこの世に生まれたてなもんだから大目に見てやってくれ。おれはお兄ちゃんだから全然平気だけどな。


まぁそれで、おちびが家にやってくるまでの間のおれの勇姿や最近のおれのかつやくもみんなに知ってほしくて、また書いていきたいと思ってるんだ。そんなわけでみんな、改めてよろしくお願いします。


「きゃーーーーー」


あっこら首輪はひっぱっちゃダメだって。首がぎゅーーーってなるから! 苦しいから……。

ほら、やーめーてって。ね、やーーーめーーーてーーーって手をペロペロしてもやめてくれないー(汗)



でもおれはお兄ちゃんだから大丈夫!





「きゃきゃきゃ!」




大丈夫!



大丈夫。




だ……だ……。




やっぱやめてーーーーーーー!

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