光を見つめる

「そういうことか」

 私は気が付いた。私の闇の審問の力は、ホシ自身が願った救済の心と共鳴していたのだろう。

 そう考えると、ホシの中に取り込まれていった数々の者達が、自分の問いに答え、そしていなくなったのも説明が付く。

「ホシ、お前が願っていたことを私は叶えていただけなのだな」

 頭上の光は一際輝きを増し、そしてホシの姿をとりながら私の元へと降りてきた。

「どうやれば私達は終われる?」

 そう言うと、ホシの心であろうその光は、姿をまた光に変え、静かに輝いて伝えてきた。

「私の体はもう心と分離してしまった。だから、あなたをこんな暗闇から救ってあげたい。でも、救えば二人共死んでしまうの」

 ここを出てしまえば死ぬ。そんなことは薄々分かっていた。お互い長く生き過ぎたのだ。

「それでもいい」

 そう一言伝えると、光はそっと私の身へと入っていった。そして私は、彼女の記憶を観る。

 知っている、もう知っている。彼女の心が伝えるのは、殺す苦悩と生きる苦悩だった。

 こんなものをたった一人でずっと行ってきたのかと思うと、知っているとしてもいたたまれなかった。

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