電王で始まりはいつも突然って唄ってたけど、終わりも突然
家に帰ってから
まるで悲しみを化粧と一緒に洗い流すかのように、まるで
脱衣所から出てドライヤーで髪を乾かしている
片手でドライヤー、もう片手の指で暗証番号を入力し、ロックを解除する。暗証番号は0707、
「あとで変更しよ」
そんなことを考えながら、
『大事な話があります』
元恋人からのメッセージはそれだけだった。謝罪の言葉の一つもないのかと、
さてどうするか、と
彼女は正直なところ
でも初めての恋愛をあんな最悪な形で終わらせたくない気持ちも
『明日、いつものカフェで3時に待っています。遅れないで来てください』
他人行儀な言葉遣いのメッセージを入力し、
彼女は決めた。
別れるなら、きちんと別れよう。
7月8日。午後2時50分。
楽しそうに会話する若いカップルが多いこの店では、暗い顔をしながら一人でポツンと待っている
「このお店、お気に入りだったのにな……」
それもこれも全て
昨日のケーキが無駄になったのも、
一体どんな言葉で
2時55分。
58分。まだ現れない。
時計の長針と秒針が12を指そうとした。
その時だった。
店中のスマホのアラームが鳴り響いた、まるでアブラゼミが命を燃やしながら鳴くように。
この音は緊急地震速報ならぬ緊急怪人速報のアラームだ。
この近くで怪人が出没したのだ。
『民間人の皆さんは警察の指示に従って非難してください!』
外ではすでに警察機動隊が人々の避難誘導を行なっていた。さすが日本の警察は優秀だ、仕事が早い。
カフェの店員達も客達を外に誘導していた。
その時、彼女の脳裏にある疑問がよぎった。
もし後者なら、と思うと彼女の中で怒りがこみ上げてくる。
こんな大事な時に、自分の彼女が別れ話を持ち出しているという時に、怪人の撮影を行っているのだろうか。
「……よし」
あることを決意した
彼女は決めた、怪人のいる現場に行こうと。
そして、もし
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登場人物情報が更新されました
・
19歳。女性
ミスコンで銅賞を貰えるほどの容姿を持つ。
彼氏持ち。
好きなライダーは、仮面ライダー電王(超クライマックスフォーム)
・
19歳。男性
左腕を負傷中。
大事な話があると言いながら、約束の時間になっても現れなかった。
好きなライダーは、仮面ライダーディケイド(通常形態)。
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