第4話 景色のいい所。
拓海はシャワーの終わる間ずっとドキドキしており、口から内臓などが全て出てきそうな感じだった。それもそのはず、初めてマジマジと見る女性の裸体。そして、生おっぱい。お湯に浸かっている拓海は勇気を振り絞って優香に聞く。
「ゆ、優香…」
「ん?どうしたの?もしかしてのぼせちゃった?」
「い、いや…違うんだけど…。その……おっぱい…」
「なに?何言ってるか聞こえないよ?」
「お、おっぱい触らせてください…」
あぁ、殺される。拓海は言った直後にそう思ったが、優香からの返事は意外なものだった。
「いい…けど?それをずっと言いたかったの?」
拓海は声は出さず、代わりに頷いた。そして優香が拓海の頭を優しく抑える。
「拓海君の事、信用するって言ったんだからなんでも言ってよ。それと、私の事保護してくれたんだしお礼もしなきゃって思ってたところなの。おっぱい触るだけで大丈夫?」
「え、それ以外何があるの…」
優香が照れながら言う。
「そ、その先とか……」
拓海は少し考える。そして、あることを思いつく。
「い、いや!それは大丈夫だよ。ま、まだ付き合ってるってわけじゃないし俺なんかよりも別の人の方が――」
「拓海君がいいの!」
拓海は優香にそう言われ、喋るのをやめた。
優香の目は本気だった。これも何かの運命なのかもしれない。そう、拓海は思った。
2人はその後、もう少しだけ話し風呂を終えた。
「そうだ、優香。俺、いい景色の所知ってるから連れて行ってあげようか?」
「え!行きたい行きたい!気になる!」
「じゃー明日行くか。って言っても朝日が綺麗なんだけどね。朝起きれそう?」
時刻はもう深夜1時過ぎだった。朝日を見るためには早朝4時過ぎには出なくてはいけない。残りの約3時間どうするのか、2人は話していた。
「うーん…。私はさっき倒れてたから全然眠くないけど…。拓海君は大丈夫?」
「あ…そっか。そうだったな…。ごめん、少しだけ寝ていいかな?仕事終わりで疲れてて…。それに運転してくからね」
「じゃー…3時半くらいに起こせばいい?」
「そうだね…。お願いしてもいいかな?」
「いいともー。おやすみね」
「うん、おやすみ。その間テレビかゲームでもしてていいからね」
「うん!わかった!」
拓海は優香にそう言い、ベッドに行き、横になった。そして拓海は数分で夢の中に入っていってしまった。
そして、あっという間に3時半になってしまった。
優香が、拓海を起こしに行くのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます