エピローグ
愛矢です。
――放火事件から一か月。今城しのぶさんのことも、しばらくはニュースで騒がれていたけれど、今では静かになりました。彼女の事務所が手を回したのだろうと、母さんが父さんに話しているのを聞きました。しのぶさんが自首する前も、うすうす気付いていながら揉み消していたのだろうと。
しのぶさん……いつかきっと、立ち直ってくれるよね。
わたしがそうつぶやくと、そばにいた古藤先輩が、「約束したんだろ?」と言ってくれました。
うん。そうだよね。きっと……。いつか、きっと。そう、信じるしかない……。
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