ああ女神様! そして男はそれを我慢できない

 おそらく今年最後の更新となるこのエッセイ。どんな話を書こうか悩みました。


 クリスマス男祭り。男女バレーボールに関する確執。2017年忘年会のHくん。どれも魅力的ですが、ちょうど昨日、友人と久しぶりに会った際、聞けた話が面白かったので、そのお話にします。


 今日はいつもと毛色が違い、私がやらかした云々の話ではありません。そして直接的な下ネタもありますので、ご注意ください。




 大学時代からの友人Kくんとは、年に2,3回のペースでご飯を食べに行きます。バトミントンや筋トレに勤しむ、ちょっと頑なで細マッチョな彼は、美少女アニメやゲームにはまっているオタクなのです。


 私のせいで(戦犯)。


 そのせいか、会うたびにそういった話題に花が咲き、ついでに近況や共通の友人に関する話題で話を盛り上げます。


 で、そんな彼は一昨年辺りに結婚しました。年下で清楚な彼女さんは、会ったことは一回きりなのですが、とてもいい印象の方でした。


 そんなKくんに、最近の奥さんの様子について聞くと、照れ臭そうにこう返してきました。


 K「最近奥さんとNew Game のアニメ見ててさ、俺どうしても許せないことがあってさ!」(New Gameとは、ゲーム制作会社で働く女の子たちを描いたアニメ)

 私「アニメ一緒に見てくれるだけですごいな。それで、何が許せないん?」

 K「彼女たちさ、仕事中なのにお菓子食ったりくっちゃべったりしてるだろ。俺はあれが本当に許せなくてさ。そうしている間にも給料は発生し続けているし、平気で残業もするでしょ。会社にとって不利益にしかなってないじゃん!」


 言いたいことはわかります。社会人として節度を持つ必要があると言いたいのでしょうけど、アニメであってああいう現場をライトな感覚で知ってもらいたいから日常の中で休憩中や気を抜いている場面を抜き出しているだけなのでしょう。だから私はなんとも言えないと感じました。


 私「まあ……言いたいことはわかるんだけどさ」

 K「それでそのことを言ってたら奥さんに言われたことがあるんだよ」

 私「なんて?」

 K「『これは作者さんが社会のことをあまり知らないからきっとこういう書き方になっているだけで






 青葉ちゃん(キャラ名)たちを悪くいうのは可哀想だよ』ってさ」


 作者様をさりげなくディスったことはさておき、私は驚きました。


 この方、


 女神様かな?(神格化)


 いやだって、美少女アニメのキャラを庇う視点って、あまり一般女性が持ちうる視点じゃないと思うわけですよ。


 だいぶアニメを嗜む人口が増えてきているとはいえ、まだまだそういう物を見ているだけで無理だっていう方はいっぱいいらっしゃいます。それは偏見だと騒ぐ方もいらっしゃると思いますが、人である以上好き嫌いは仕方ないでしょう。


 イースター! とか言ってる私だって、好き嫌いと偏見を持っているのです。お互い様です。


 そんな中、一緒にアニメを見てくれるだけでなく、アニメキャラのことまで考えてくれているのです。


 どんな育ち方したらこんな風に育つのか? ほんともう人生に一部始終をきかせていただきた結婚してください←本音漏らすな。


 人妻、ねと……(強制終了)


 私は俄然、奥さんに興味を持ちました。これは絶対面白いと思いました。


 私「すげえ奥さんやな。奥さんは全然怒ったりとかはしないの?」

 K「全然怒らないから喧嘩したこともない。尽くすのは楽しいって言ってたな」

 私「奥さんって趣味とかないの?」

 K「お菓子作りかな。あと、尽くしてくれるからって、結構色々頼みごとしちゃうな」

 私「可愛い趣味やん。頼みごとって、どんな?」

 K「えーっと、漫画(萌え漫画)買ってきてもらったり」

 うん

 K「RPGのレベル上げして、っていったらしといてくれるし」

 うん?

 K「あと、お願いしたらエロゲーも買ってきてくれる」

 私「えっと、奥さんってさ、






 生まれ変わる前はナイチンゲールとかいう名前じゃなかった?」


 女神すぎるだろ!


 というか、そもそも何頼んでだ!?


 奥さんにエロゲー買ってきてって頼む方も頼む方だよ!


 K「ほら、特典とか貰えたりするじゃん!」

 私「そういう問題じゃねーよ!」


 初対面から決めてました結婚してください!(暴走)


 なんだかもう、絶対に現実にはいないと思っていた、そんなおおらか女性。マジかいるのかそんな人。


 彼女だった頃から、いい人なエピソードは聞いていましたがここまでとは……。そして何より、男としては重要な一人の時間も尊重してくれるのです。


 Kといえども男です。本当に特に理由もなく、一人の時間を過ごしたくなる時があるのです。下ネタ的な意味ではなく、誰の介入もない一人の時間が必要なのです。時にKは一人で旅行に出かけます。私とそういうところは似ているのかもしれませんが、一人の時間を求めるのです。


 それを、許容してくれるのです。ついていくと決して言わずに、ただ認めてくれるのです。このおおらかさ。中々できることじゃないです。


 知れば知るほどすば結婚してください(自重しろ)。


 そうです彼女こそが、私の畏敬する天使様なのです(さよならを教えて欲しいくらいに錯乱)。


 私はある意味、最後の望みを託して聞いてみました。


 私「ちなみに……喧嘩とかしたことないの?」

 K「一回もないな。嫌いなとこもないんだよな」


 末永く爆発しろ!


 もうこれ以上言うことはありません。


 このまま子宝に恵まれて順調に生活は続き縁側とかで二人寄り添いながら幸せな人生を噛み締めながら最後を迎えろ!(穏やかな顔)


 いやもう、これはもう何も言えません。世の中にはこのようにおおらかで素敵な方がいらっしゃるというだけで、それは希望に思えます。


 そのように温かい気持ちを抱きつつ、やはり今年はこの言葉で締めましょう。


 皆さま、用意はいいですか?


 せーの。









 リア充爆発しろ!











 これで終われるわけないんだよなあ(ですよね)。


 さて、こっからど下ネタです。


 タイトルのもう一つの意味……ええ、最近読ませていただいた奈月様の小説からモロパクりました。


 ウェイウェイ。石投げはちょっとまって? 理由があるのです。


 奈月様の小説、女はそれをがまんできないは女性特有の視点で色んな男性(けっこう欲にまみれた)について描かれた、女性としての本音バリバリの小説なのですが、マジで男性は読んだ方がいいと思います。


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884497764


 まあちょっと勝手に宣伝してしまいまいましたが、なんでこの話を持ってきたかというと、


 この小説に出てくるような欲望丸出しの男の話が、まさに出てきたからです。読み終えたのが28日で、話を聞いたのが29日。まさにタイムリー過ぎたので、ついついタイトルにしてしまいました。


 えーその男、HAくんについて簡単に説明しましょう。


 Kくんの高校生時代からの友人で、私とは大学で出会いました。


 この男、かなり調子乗りで、男としての欲望が人一倍強いのです。具体的にいうと、ヤりたがりです(ど直球)。


 一時の趣味は、出会い系サイトと風俗という、絵に描いたようなエロ男。彼女が欲しい、しかもギャル系のという希望を抱く。なんというか、漫画や物語において描かれるちょっと悪い印象の男の姿を思い浮かべれば、きっとHAくんになるのではないかという、典型的なキャラです。マジでいるんですよああいう人。


 誤解しないで頂きたいのは、私たちは彼のそんな素直なところが大好きです。だからこそ、Kくんから教えてもらう彼の近況を私は楽しみにしているのです。


 合コンにいくお金を確保するために、友達に渡すご祝儀を小銭だけで渡したエピソードには爆笑しました。


 長島スパーランドの大規模な街コンでは、相手が見つからなかった代わりに、Kくんがとある気を利かせてあげました。


 Kくんが美人のお姉さん集団に、こう声をかけました。


 K「すいません、思い出にコイツと一緒に写真を撮ってあげてくれませんか?」


 快諾する美女たち。にやけた顔で一緒に写るHAくん。


 そんな彼は、その写真を添付したメールを、友達に送信したそうです。


 内容は







「お持ち帰りしたぜ!」







 ええ







 アホなんです(ついに言った)。


 だから私たちは、そんな彼のことを大好きなのですが、そんな彼に一ヶ月ほど彼女ができたというのが、今回の話の趣旨でした。


 一ヶ月で別れたってことは、完全に何かやらかしてると期待した私は、詳しくたずねました。


 まず、同じ職場のギャルっぽい十代に好きだと告白して、特に好きでも嫌いでもなかったからと、とりあえず付き合うことになったそうです。


 でも、そんな彼にも悩みがありました。


 HA「せっかく付き合ったのに……彼女がまだエッチさせてくれないんだ」←まだ一ヶ月経っていません。


 彼のブレない姿勢ほんと好きです。


 まあそんなことを言いつつ、彼女とは遊びだからとチャラ男めいたことを言っていたというのだから、もう……(笑いを堪え切れない)


 で、そんな彼にもチャンスがやって来ました。


 職場のカップルと一緒に一泊の旅行に行くことになりました。いわゆるダブルデートです。


 彼は気合充分でした。なんせ泊まる場所はラブホテル。彼女にはおそらく事前には知らされていない。


 彼は燃えていました。ついに念願の初エッチ。しかも泊まりなのだから逃げ場はない。くくく。


 欲望丸出しの彼に訪れた転機。欲望は渦巻いていました。


 旅行の部分? そんなのはどうでもいいでしょう(暴論)。


 そしてついに宿泊です。


 エッチしよう!エッチしよう! と猿もびっくりな迫り方をする彼に、彼女は全然乗ってくれません。


 いやそりゃそうだろと側からのツッコミはさておき、不満たらたらな彼は、ついにはその不満を吐き出しました。


 HA「お前ここがどこかわかっとんのか?」

 彼女「……ラブホテルでしょ?」

 HA「わかっとるやないか! じゃあラブホテルとふつうのホテルの定義ってなんだ!」

 彼女「エッチするか……しないかでしょ?」


 それは、彼の望む答えでした。


 彼はにんまり、下卑た表情を覗かせました。


 HA「わかってるじゃん。だから俺とやろうよ!」


 彼女は、本当にこう言い放ったそうです。


 彼女「アンタとやるくらいだったら








 そこらへんの他人とヤるほうがマシ」








 ……。









 あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ(我慢できなかった)。


 他人を笑うことは本来いけないことなのですが、もう無理でした。爆笑でした。


 もうこの扱いって完全に他人以下じゃないですか。彼氏ってなんでしたっけ?


 流石に彼もショックを受けたらしく、結局何もなくその夜は終わりました。


 そして、ついにこの二人は別れてしまうことになりました。








 でも別れ際すらもやらかすのですから、もうホント隙がないですこの男。


 車の中で別れ話をした時、当然ながら彼女も受け入れました。


 そんな時、彼は最後とばかりにこういったのです。


 HA「もう最後だからさ、せめてお尻くらい触らせてよ! そしたらもう完全に終わりにするからさ!」







 プライドなんてコイツにはいらねええええええ。


 流石です。我々にはできないことを平然とやってのける。痺れないし憧れない!


 彼女が、非常に嫌な感じではありましたが、触らせてあげたそうです。個人的にこういうのってゴネ得みたいになってしまうのでどうかと思うのですが、面倒くさいことを引きずるくらいなら、こうするのも手だったのでしょう。


 そして最後に、彼は言いました。


 HA「触ってたらなんだか勃ってきたわ! もうムラムラするからさっさと行けよ!」


 最後まで欲たっぷりなのでした。


 えーと、そろそろ言ってもいいですかね。











 私&Kくん「絵に描いたようなクズだな!」








 今回の話って、人によってはドン引きじゃないですか←でしょうね。


 まあでも、時には欲にまみれた素直な話もいいでしょう。


 それで、もしこのお話をご覧になっていらっしゃる女性の方がいましても、決して彼のことを責めないであげてください。


 彼の嗜好がただ単に、性的な興味に偏ってしまっているだけなのです。私たちが小説や物語を好むように彼は性的欲求や行為に偏重しているだけなのです。そのこと自体は個性だと思います。


 アホでエロいことに定評のある彼ですが、素直で真っ直ぐなだけなんです。いいところは無限にあります。


 そして何より、


 こんなにも面白いネタを提供してくれるのですから、彼のことは大好きです(本音)。


 今年最後の笑いを提供できたのであれば、これ以上の喜びはありません。


 少なくとも、私は大爆笑しました。いやー笑った笑った。


 あははは。


 でもそんな私には。










 そもそもネタにできるような彼女がいないんですけどね(わかりきったオチ)。













 皆様よいお年を←逃避エンド

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