この世界の現実と、別の世界の現実と。

 ただのファンタジーとも違う、独特の別世界が読者を誘う作品です。主人公と苛められている友人が、何度も違う世界を体験する。しかも、主人公たちが違う世界に行っている時には、その穴を埋めるように違う自分が元の世界にいるのです。主人公と一緒に頭の中が混乱すること間違いなしです。こんな複雑な設定を思いつき、かつ書けてしまう作者様の筆力に脱帽でした。しかも「最後」に主人公たちが辿り着いた世界はとんでもない世界で……。
 気になる方は是非、ご一読ください。