06 バイオレットティー

得体の知れない色のお菓子頬張って

バイオレットティーを喉に流し込む

気品などはあんまり漂わせられなくて少し残念


顔の見えない提供者が

わたしに託した妙な茶葉は

薫りで今を誤魔化そうとして来る


午後のひとときをそっと過ごし

雛鳥を大切に抱くようなを求めた

まやかしなんかいらない

炙られ焼けた心臓が欲しい


だけど生焼けのままになっている

心はジャバウォッカーにあげてしまえよ

飲み込んだ味は格調高雅かくちょうこうが

どんな言葉も詩にして喰った


薄紫の水面に映る顔色は解る筈ない

少なくとも悲哀ではないと言う事だけ


***


ジャバウォッカー…わけのわからぬ言葉をべらべら喋る人

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