05 葬列マイア

電信柱を伝い見た事もない蟻の群が

宝石をちりばめた愛しい柩にたか

背骨さえあれば再生できると囁かれても

わたしは静かに地中へ葬りたい


地獄からの言祝ことほ

伸びてくる無数の腕が

優しく魂を導くだろう


魔法で幸せだった日々を映して

わたしの胸に柩を収め

大切に秘密を守り抜きたい


知ってか知らずか蟻の群は

葬列を作って穴へと運ぶ

巣の中で食い荒らされたとしても

この輝きは汚されない


空の下で祈りを捧げる

その姿は日常となんら変わりなく

いつか消えたがった君の涙を

受け止めきれなかったわたしを責めた

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