第2話 道

僕は荒川沿いを歩いていた。

雨が強くなってきた。

「うわっっ!」

どこから飛んできたのか

腕にカエルが乗っている。

ほら、どこかへお逃げ!

軽く茂みに投げた。

簡単なサンダルで来たもんだから、

歩く度にグニョグニョと音がした。

僕は傘をさすのが下手くそだ。

どう頑張っても膝から下は

濡らしてしまう。

そんな時はいつも思う、

最新のスマホの開発。

これさえ差し出せば大体の女は

土下座さえするであろうマカロン。

「そんなもん作ってないで、もっと便利な傘を作ってケロッ!。」


TS〇TAYAに着いた。

(えっと確かホラーコーナーだよな…)

呪〇のビデオはすぐ見つかった。

ご丁寧に1巻〜70巻まで並んでいる。

(70か。大台に乗ったなぁ…)

そういえば半ば辺りで失踪した

ディレクターは発見されたのだろうか?

世の中は不気味である。

他にも面白そうなのはあるだろうか?

僕は少ししゃがみこんで

品定めを始めた。


キュッ!タッタッタッタッ!

横から駆ける音が聴こえる。

シュッ!風が通り過ぎた、

18禁の暖簾が揺れている。

僕の背後にその場所はあった。

気持ちはよく分かる、、。

ショップの女性の下着コーナーを

通ってしまった時、無意識に早足になってしまう。

この時ばかりはこの世に

存在していいのか迷う。

逆に堂々と蕎麦屋に入店感覚で黒い暖簾を上げるサラリーマンは尊敬する。

僕もそんな人になりたいと思った。


目的を果たしTS〇TAYAを後にした。

そういえば、周辺に新しいス〇バが

出来たっけ?

行ってみることにした。













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