僕は雨が降ってくるのを見ている

あなたはそこに立っていた

いつだったかずぶ濡れのあなたが雨の中で生きるのを見ていた

かたつむりやあじさいみたいだ

僕は風が吹いてきてあなたの幻影が消えてしまったのを

寂しく通りで見ていた

僕はあなたを愛していた

それで僕はまだその恋を抱えて生きている

僕の方こそかたつむりのようだ

いまだに恋という心の殻を背負って歩く

僕は空を横断していく

晴れの日のつばめを見た

いつまでも泣き止まないあなたは

まるで輝いたサファイヤのように美しく

僕はまだ、ずっとあなたのことを探している

どれほどの年月が経てば

この殻は消え去って僕は自由になれるのだろうか

空は闇の中に消え去った

月はゆっくりと空に姿を現して

静かに光を放つ

誰もが沈黙している世界の中で

僕は海を泳いでいる

遠くには白い花が咲いていた

ウミヘビのように

僕は優雅に海を泳ぐ

僕が泳いだ海はすっかり暗闇に飲み込まれた

月は朝に死んだ

空に上った太陽が地上を明るく照らし出す

空気は冷たい

懐かしい光の渦が朝にやってきて

大気は完全に白くなる

影は僕の後ろに現れる

ひび割れた恋心が朝にやってきて

僕の心をつないで離さなかった

寂しさは夜にやってくる

僕は闇の中であなたの原型を見た

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