世界の崩壊
それで僕の世界はもうじき崩壊を迎えていた
それは凄く悲しいことだった
ある意味で死を意味している
僕は流れていく時間の中で崩壊と向き合って座っていた
崩壊したら僕は一生光を見ないかもしれない
闇の中に住みつくことになる
夕闇の中にかすかにきらめく星の光が空から降ってくる
辺りは静まり返って音すらしない
それで近くの草原が暗闇に燃えている
暗闇は空一面を真っ暗にした
それで僕は月が招待した世界に招かれた最初の客だった
時計の針は自転する地球の中でぐるぐると廻り続ける
僕はベッドの中にもぐりこんで世界が終わる瞬間をそっと待った
遠くの空からひっそりと崩壊は始まった
まるで雨のように崩壊はやってきて僕は闇の中に飲み込まれた
暗闇の中で一滴の光を僕は見た
隣で誰かが僕の手を握ってくれた
それを今でも覚えている
あの頃は何もかもが静かにやってきて消え去っていった
星空を僕はまた見る機会があった
崩壊した世界から見る星空はとても美しかった
だから今でも夢を僕は見る
夢の中で僕は深海泳ぐ魚になった
広大などこまでも続く海の中にいた
海から見る太陽はとても綺麗だ
そして時間は流れていく
いつの間にか僕は遠くを鳥が飛んでいくのを見ていた
鳥は大きな翼をもっている
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