第4話
俺はこの日起きるのが怖かった。
もしかしたら、彼女はいないのではないんかとおもった。
すべて夢で幻なのではないのかと。
恐る恐る目を開けるとそこには幽霊少女がいた。
――—あぁ、そういえば昨日はいしょに 寝たんだったな。
「こいつの寝顔相変わらずかわいいな」
そういって、起き上がりレイの頬をつんつんした。
「えへへ~、ありがとう」
「…てめぇ、起きてんな」
「・・・・・。あ、ごんなさい!。謝るから無言で布団を取らないでごめんなさい!!」
こうして1月1日の 朝を。迎えた。
俺たちはあの後まさしく正月をだらだら食べながらだらだらテレビをみて朝ご飯のおせちを昼まで食べ二人そろってごろごろしている。
「ねぇー、かい君初詣いこー」
そんなことをレイは言ってきた。
「え、なんで?」
「なんでって、君今年受験生でしょ。だから」
「そうだけどさー、なんでしってんの。言ったけ?」
「言ってはないけど勘だよ。ワトソン君」
――—勘なのかよ。てか…。
「俺は、ワトソンじゃね」
そういって、俺は近くにあったティッシュを、レイに向かってなげた。
「グハッ!!」
「うはぁー。すごい人。大量だねー」
「だな。こりゃあすごい」
あの後すぐ、着替えて自転車で30分くらいのところにあるでかい神社まできた。
「はやく、お参りしてかえろうぜ」
「だねー。まさか、ここまで多いとはおもはなかったよ」
そうして、10分ほど並んでお参りをした。
「そういえばさー。かい君って高校どこにするの?」
「俺か―。俺はこの近くにある私立の木鴫原高校にしようかとおもってる」
「へー。その木鴫原高校ってどこにあるの」
そう聞いてきたので淡々と答えた。
「ここからならチャリで10分くらい。家からなら、大体20分くらいのところ」
「へー、そうなんだ」
「行ってみるか?」
「え?」
そういうと、レイはぽかんとくちをあけた。
「いや、だから・・・」
「うん!!いこ!!」
そう、レイは元気いっぱいでそういった。
それから、10分くらい走らせ俺が受験をうけようとしてる木鴫原高校高校についた。
そこは住宅街からすこしはずれにあるごく一般的な高校だった。
「なんか普通な高校だね」
「当たり前だろ。なに、お前どんな高校だとおもったの?」
「いやー。てっきりいつも窓ガラスが割れて、年中男たちがヒャッハー!!してるような高校かとおもった」
そう、レイは「ヒャッハー!!」の部分だけ強調していった。
「おい、俺そんなに成績わるくないからね。むしろいいほうだからね。ハイスペックだからねハイスペック」
「はいはい。ハイスペックハイスペック。友達と彼女がいないことを抜けばハイスペックだね」
「ねぇ、彼女はともかく、なんで友達がいないことを知ってんの」
「だって冬休みになってから一回も遊びに行かなかったじゃん」
「グッ」
――—落ち着け俺。クールだ。クールにいこう。
「やぁーい、ぼっち」
「グハッ!」
こうして俺のライフは0になった。
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