俺が人間を目指した結果。

ゆずる

プロローグ

バキッ、ガキッ、ドゴン。

そんな鈍い音が暗い部屋の中で響く。無数の体が倒れている中、二体は一生懸命敵を倒していた。手はボロボロ、足も擦り傷が多く、もう身体も言う事を聞きそうにない。それでも二人は倒れてたまるかと拳を振るい、脚で蹴り、戦った。


会いたい。


そのたった一つの想いが、二体の身体を突き動かした。

なぜなら、この世界で生き残ることが出来るのは二体のみだからである。


バコッ


やっと最後の一体が倒された。

一体はぜぇぜぇと息を切らし倒れこんだが、もう一体は休む暇もなく階段を駆け上る。階段を駆け上ったそれは、重い扉を必死に体重をかけて開ける。

そこから見えたのは、目が眩んでしまうほどの眩しい光だった。

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俺が人間を目指した結果。 ゆずる @hukusai_0809

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