04
僕はもうプログラムじゃあない。
人間もどきになって一日が過ぎようとしていた。僕の好きなあの子は、今僕の好きなあの子で、あの子の何でもない僕は、あの子の何でもない僕である。この僕という存在に名前があるようにあの子にも数字がある。彼女の数字は1。メスの第一番目、という意味。因みにこの世界にはメスは一匹だけ。オスは五千万から一億匹くらいいる。一日に沢山死ぬが、1日に沢山生まれる。因みに僕の名前は1。あの子にちなんでつけた。そのまんまだけれど。
きのう、僕は壊れた。システムとして壊れて、感情を持った。こんなことが起こったのは僕だけかと思っていたが、違った。旧NO.56775も旧NO.889057も、誰も彼も与えるられた数字を捨てて自身に名前を付けた。NO.1という名前を。
そして走り出した。あの子に向かって一斉に。
”あの子と一緒になれたら一つの命となれる。”
僕はこいつらに負ける訳にはいかない。負けることは死を意味する。馬鹿と無能は死ぬ以外に道は無い。
走れ。走るんだ。君は僕のもので僕は君のものなんだ。一億匹の僕に負ける訳にはいかない。自分に負けたら駄目なんだ。
と自分もどきに言い聞かせたとき、ふと思った。みんなが同じ遺伝子を持っているなら、僕がたどり着けなくても僕はあの子にたどり着けるのではないだろうか?そう思ってしまった。思ってしまったのだ。
一億人の僕は一斉に走るのを止めた。みんな死んだ。僕もこれから死ぬ。あの子はどうなるのだろう?
ああ、感情何で持つものじゃないな。
僕は目をつぶった。何千回目の死と共に。
ごめんなさい。新しい生命。
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僕ラハ生マレル。
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連埃衝刹 西洞院 薫 @67477
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