第136話ダンマス分身

タイラーン王国を後にし、隣国へと入った。

この辺りまで来ると、タイラーン王国は平和であったのだと改めて感じる。

タイラーンでは盗賊に2度程あったが、この国では、もう5度目。まだ入って一週間も経たない間にである。


こちらの戦力は、そこそこ魔法の使えるのが1人に、子供だが戦闘力抜群のドラゴンが一匹、荷物持ちの驢馬が一頭。

驢馬のウマは残念ながら引き取り賃が雀の涙程しか無かったので売却を断念したほどの逸材だ。


遠距離で魔法を使い盗賊にダメージを蓄積させ、近付く奴はルビーが迎撃する。ウマは横になって寝ているという必勝パターンである


今回も必勝パターンで盗賊達に勝ちを納めたのだが、遠目に煙が挙がっていた。

どうやら村を襲った後の盗賊に出くわしたようだ。


ルビーはキュイキュイと鳴きながら煙の発つ方へと飛んでいった。

寝ている驢馬のウマを起こしその後へ、続く。


家は下火ではあったが火が燻っている。

村人であったであろう死体が転がっていた。

この世界では何時もの出来事であろうが、目の辺りすると嫌気がさす。

結果的に仇を打った形なので成仏して欲しい


亡骸を拝んでいる間にルビーを見失った。

ウマはマイペースに道草を食んでいた。

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