第132話ダンジョンマスターと分身

牧場の視察を終え、マスター部屋で寛いでいると、分身がやって来た。

肩にはチビドラゴンのルビーを乗せている。

ルビーはいつの間にか一回り大きく、すくすくと育っているため少し重そうだが羨ましい


ビッグなカツを買い、ルビーの前にちらつかせこっちに興味を持たせようとしたが、

『すぐに甘やかすな』と分身に怒られた。

自分に自分が叱られるとはこれいかに!


ルビーの餌付けを諦め、本題に入る。

今回分身を呼び出したのは、以前から心配していた、オークラさんの行方について、外に

出られない自分の代わりに分身を外の世界で捜索させるためである。最初は召喚したモンスター達を捜索に出させようと思っていたのだが、人間に見つかれば直ぐに大事になるのは分かりきった事である。


それに比べ、分身はモンスター扱いではあるが、外見はほぼ人間であるため怪しまれ無い分、安全に捜索を行う事が出来るであろう。


よし、頼んだぞ。分身よ。

え?何?ルビーも一緒に行きたがってる?

ルビーの両親はどう言ってるんだ?

なに?そろそろ親離れする良い機会だから賛成してる?よく、あのドラゴンパパが許したな。


え?たまご?二人目?それで泣きながら忙しくしてるって?

そうか…。


んじゃ、チビドラゴンも頼んだぞ!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る