ダンジョン生活40年目~50年目

第131話ダンジョンマスター

海竜の問題が一段落をし、津波の被害から

ゴブ漁村が復興し始めた今日この頃。


オークキさん率いる湖上警備隊も通常勤務

へと戻った。行方不明となってしまったゴブ

もいた。


人間達の漁村も津波の被害があり、今もまだ

復興活動が続いているようだ。

なんでもどこぞの商会が率先して、無償援助をしていると、アルバイから聞いた。

できた人間も居るもんだと感心した。

漁船も全て流されたようで、暫くはオークキさんと冒険者の衝突は無さそうである。



久々に、ゴブ太がいるゴブ村に出向くと

コブ達が空を飛んでいた。目を疑ったが

器用に右へ左へと飛行している。


よくよく見ると、どうやら蜂に抱えられ飛んでいたるようだ。木になった果物を採るためにしているようだが、落ちないか心配でヒヤヒヤする。近付くと取れたての果物をもらった。うむ、うまい。


遊んで欲しそうに集まってきたが、残念ながらこれから仕事である。心を鬼にして立ち去った。怪我だけは気を付けてほしいもんだ。



今回ゴブ村に来たのは、馬牧場の視察である

だいぶ前、アルバイに頼んでトンネルでの運搬の為に馬を数頭都合して貰ったのだが、

暗いトンネルと周囲のゴブ達を怖がって

運用できず、その後、蟻達が代わりを担った為に、用済となってしまったのだ。

なかなか立派な馬であったため、ゴブ達の食料とはならずに、ゴブ達に世話をさせていた。それがいつの間にか、まあ前過ぎて忘れていたのもあったが、ゴブ達が勝手に繁殖させていたのだ。


老いた馬は既にゴブ達の腹へと収まっていたりもするのだが、一部のゴブ達の中から、

ゴブブリーダーという進化したゴブの影響か

人間達が育てている馬にも劣らぬような

馬も誕生している。

しかも、ゴブ達が育てている所為でモンスターにも恐れを抱かないような精神力を付けた馬に育っているのだ。そこに目を付けたのがアルバイである、ゴブ達が育てた馬を仕入れさせて欲しいと言ってきた。逆輸入である。

外貨を手に入れられる事業が増える事は喜ばしいことではある。


まぁそういう分けで、馬牧場の視察に来たのだ。特に困った事は無いようだな。

ゴブ達、後は頼んだぞ。




所で、あそこにいるのは子馬かと思ったが

ロバじゃないのか?1頭だけ?…まぁいいか。

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