ベルセルク編第10話我流の傭兵
モークとの激闘?を終え
控え室に帰ってきたアリス
アリス「帰ったわよー」
スノゥ「お疲れ様ですアリスさん!」
ザミエル「最後の
よく聞こえなかったんだか
チクセンデワルウイカーって
なんの魔法使ったんだ?」
アリス「もうそのネタいいわ
早く忘れたい(。-_-。)」
ザミエル「?」
アリス「次はあんたの番ね」
ホムラ「私に抜かりはないよ、いつもと
変わらない、斬って捨てるだけだ」
負けられない思いから
少し緊張しているホムラ
シド「程々にな、さてと私はそろそろ行くよ
ラーナーと話しがあるし
セフィラス1人にしておくのも
色々心配だからな」
立ち去ろうとするシド
ホムラ「あっ、シド様」
不安そうな表情を浮かべ
呼びとめようとする
シド「ん?どうした?」
ホムラ「いぇ、なんでもありません」
何かを言いかけたが途中で
言葉を飲み込むホムラ
何かを察したのかシドはホムラに告げる
シド「カゲロウはカゲロウだ
ホムラはホムラの忠義を
尽くしてくれるだけで
私は助かっているよ」
肩に手を置きホムラに優しく語りかける
ホムラ「はい!行ってきます!」
ホムラには10歳年上の
先代十六夜流の当主代行の
十六夜流というのは妖夢界にある
古い剣術の流派であったが
戦乱で当主を亡くした姉妹を
シドが引き取っていた過去がある
カゲロウには比類なき剣術の才があり
その実力は歴代のラグナ商会の中でも
5指に入ると言われた
しかし彼女は幼いホムラを残し
戦火に散ってしまったという
以来ホムラは姉の意志をつぎ
シドに頑なまでの忠義を尽くしていた
闘技場内にて
バルモント
「よく勝ち上がってきたじゃあねーか
おまえは期待はずれにならねーでくれよ!」
ホムラ「勝手に期待されても困る
それに、私に期待して欲しいと思う方は
シド様だけだ」
バルモント「来な、青魔導士の前に
準備運動がてら相手にしてやるよ」
審判「本戦第5回戦
バルモント対ホムラ、はじめっ!」
バルモントの武器は曲刀
独特のしなりから繰り出す
型のない無形の剣術
加えて内気功に似た身体強化
この2つこそがバルモントの真髄だった
バルモント「ほらほら行くぜー」
剣の軌道や切り返しの角度が
毎回違う斬撃にホムラは
困惑しながらも食らいつく
ホムラ「くっ、やりますね
確かに大口を叩くだけの事はある」
斬撃は辛うじて防いでいたホムラだが
不意に蹴りが飛んできて喰らってしまう
ホムラ「ぐっ」
バルモント「はっ!お行儀のいい
なまくら剣術で俺が止められるかよ」
ホムラ「生ゴミめ、十六夜流まで
愚弄するとは、万死に値します」
立ち上がったホムラは
うっすら紅く染まった目で言い捨てる
バルモント「悪いが俺には大層な禁術も
何処ぞの流派なんてものも必要ねぇ
相手を倒す、ただそれだけだぁ」
自分の力のみで全てを手に入れてきた男に
ホムラは小さな嫌悪感を感じていた
ホムラ「いいでしょう、ならば
十六夜流の奥義を持って貴方を
そう言うとホムラは刀を逆手に持ち
左手に炎を
ホムラ「殺すなと言われているので
手加減しますから死なないで下さい」
バルモント「はっ!おもしれー」
ホムラは左手の炎から
自身に似た幻影達を作り出すと
バルモントに一斉に差し向ける
バルモント「こんな子供騙しが
効くと思ってんのか!」
バルモントは構わず幻影達を切り倒すが
幻影に混じって間合いに入ってきた
本体のホムラの声が背後からかけられる
ホムラ「幻影は単なる布石です」
バルモント「て、てめーいつの間に!」
ホムラ「十六夜流奥義、
それは一瞬の出来事だった
ホムラは背後を取ると
右手の刀で斬撃を4斬
炎を纏った左手から拳打を4打
一瞬の間に
バルモントの体に直撃させる
バルモント「ぐはっ、は、は、はや過ぎる」
そう言うと意識をなくし
バルモントは地面に倒れた
辛うじて息はあるようだ
ホムラ「聞こえているか
わかりませんが、手加減しときましたよ
貴方を殺してました
これに懲りて身の程をわきまえなさい」
ホムラの目は普段の黒目に戻っていたが
表情は冷たいままバルモントに
向けられていた
審判「試合終了!勝者!ホムラ!」
闘技場控え室
アリス「終わってみたら圧勝だったわね」
ホムラ「当然です」
スノゥ「最後の技、速すぎて
途中までしか見えませんでしたぁ」
ホムラ「途中まで見えてるだけでも
凄いと思いますよ、あれが見える
人間の方が少ないと思いますから」
アリス「はいはい、
ザミエル「また腕を上げたみたいだな」
ホムラ「誰かと違い
日々研鑽を積んでいますから」
アリス「はいはい、偉い偉い」
ホムラ「では私はシド様に報告してきます」
そういうとホムラはシドのいる
主賓室に足早と歩いていく
アリス「相変わらずのファザコンですこと」
ザミエル「会長を取られて寂しいのか?」
アリス「あんなもん、欲しかったら
着払いで送ってやるわよ!」
スノゥ「着払い・・・・」
ザミエル「それよりホムラと
決勝で当たったらどうするんだ?」
アリス「さぁ?昔、たまに修行の時
模擬戦してたけど、勝ったり負けたり
だったから、さっきの八重桜は見えたけど
十六夜天舞は見えるか
正直解らないわ」
スノゥ「十六夜天舞?何かの技ですかぁ?」
ザミエル「さっきの八重桜は
一瞬 、いや、正確には、1秒足らずの間に
相手に4斬4打を放つ技だが
十六夜天舞はその倍の数を
速さも威力も上がった状態で
相手に放つ技だ」
スノゥ「ひぇぇぇ((((;゚Д゚)))))))
あれより速くなるですか?」
アリス「多分4倍から8倍は速くなるわよ」
スノゥ「は、8倍((((;゚Д゚)))))))」
ザミエル「まぁ、どう戦うか知らないが
やり過ぎないようにな
またエルザのところに行きたいなら別だが」
アリス「大丈夫よ!多分」
闘技場貴賓室
ホムラ「只今戻りました」
セフィラス「お帰りなさいませ」
ホムラ「セフィラスだけか?
シド様はどちらに行かれたか
知っているか?」
セフィラス「YES、グランドマスターは
先程ラーナー様や他の運営の方々と
明後日のエキシビションマッチに使用する
闘技場の結界設備の確認に行きました」
ホムラ「あ、そう(。-_-。)しゅん」
セフィラス「グランドマスターから
メッセージをお預かりしてます
「八重桜と十六夜天舞は使っても構わないが
まだ未完成の状態の
くれぐれも使うなよ」だそうです」
ホムラ「元より身内に使うつもりは
ありませんが、承知しました」
セフィラス「では当機はこれより
闘技場外縁部、及び周辺警戒の任務に
移行します、武装レベルEからCに変更
光学迷彩起動」
ホムラ「では私は少し休ませて
いただきます」
そしてこの後、アリスとホムラは
それぞれのブロックで
楽々と勝利を収め、決勝の切符を手に入れた
翌日、ベルセルク闘技場
第50回記念大会決勝戦
雷撃術師アリスVS十六夜流師範代行ホムラ
でかでかと町にはポップが貼られていた
アリス「んーあんまし写りがよくないわね」
ザミエル「そうか?あれなんて
凄く良いと思うぞ」
アリス「な、何よこれ!
鼻のところに画鋲が刺さってる!」
ザミエル「ん、こっちは何か書いてある」
アリス「哀乳・・・・何か今デジャヴが」
スノゥ「大丈夫ですか?アリスさん
この豆乳フラペチーノ飲んで
元気出して下さい!」
アリス「豆乳・・・・またデジャヴかしら
まぁ、いいわ、これ以上は思い出したら
危険な気がする」
ザミエル&スノゥ「???」
闘技場貴賓室
ホムラ「それでは行ってきます」
シド「あぁ、そうだ、今日勝った方が
私と明日エキシビションで
戦う事になっているが
今日の決勝の後
余興の一環で、優勝者と私で組んで
幻獣と戦う事に
なってるみたいなんだ」
ホムラ「幻獣ですか」
シド「ああ、運営の一部の人間が
勝手に組み込んだようだ、迷惑な話だが
断るわけにもいかない
それとなんの幻獣と戦うのか
ラーナーも私も知らされていないのが
少し気にかかる」
ホムラ「何かあるかもしれない、と?」
シド「頭の片隅に入れておけ」
ホムラ「御意!それでは行って参ります」
ホムラは貴賓室を後にし闘技場へと向かう
セフィラス「光学迷彩解除
グランドマスターへ報告します
幻獣捕縛棟の中に侵入不可エリアが存在
内部の魔力を感知した結果96・86%の確率で丙種と推測されます」
シド「嫌な予感は当たるものだな
丙種なんてもの何処で捕縛したのやら」
セフィラス「対象を危険指定Sと判定
即座に殲滅する事を進言します」
シド「セフィラス、付いて来い
対象を殲滅する
街中での被害を出すわけにはいかないから
近接兵器のみ使用を許可する」
セフィラス「了解、当機の任務は
これより索敵から殲滅に移行
武装レベルCからAに変更します」
シド「ラーナーに連絡しておけ
闘技大会決勝は中止にしておけとな」
セフィラス「了解、メッセージ転送します」
運営委員控え室
ラーナー「な、なんだって!丙種が!」
運営役員「おやおや、どうされました」
ラーナー「幻獣捕縛棟に
丙種がいるとシド様から連絡が入った」
運営役員「これは異な事を
そんなもの存在しませんよ
勘違いではありませんか?」
ラーナー「しかし、事実だとしたら
決勝戦どころの話しでは」
運営役員「確証もない状態で
映えある大会の決勝を中止になさっては
何かとお困りになるのでは?」
ラーナー「んん、し、しかし」
運営役員「それに、シド様が
幻獣捕縛棟に向かわれているでしょう?
丙種の確認は彼に任せて
我々は闘技大会決勝を予定通り開催する
方が良いと思いますが、違いますか?」
ラーナー「う、うむ、致し方ない
闘技大会決勝はこのまま行いますが
こちらからも、幻獣捕縛棟の確認へ
人を出します、丙種が確認されたら
即刻中止する、で構いませんね?」
運営役員「えぇ、それが良いかと思います
まぁ、確認した人間が生きていれば
いいですがね」
ラーナー「むぅ」
一連の誰かの策略に
うすうす気付くもどうする事もできない
ラーナーにも腹立たしい感情が湧いていた
次回予告
第1章ベルセルク編
第11話
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