番外編:ご主人様の思い(負けフラグ伏線)
あれ、アイちゃんはどこに行ったんだろう?
珍しいこともあるもんだ。アイちゃんは、トイレと風呂以外は、ほとんどの場合、俺のすぐ側にいるのが普通なのに。
……妙だな。そういえば、さっき冒険者ギルドの依頼掲示板で見た、最強トーナメントのエントリー方法をえらく熱心に眺めてたなあ……まさか!?
アイちゃん、もしかして俺が「何でも願いがかなうカクヨム杯」を欲しがってると誤解してるんじゃないだろうな?
そんなものを使って「アイちゃんにご主人様としてではなく異性として好きになってもらう」って願いをかなえるなんて、意味がないことだ。恋愛って、ご主人様という立場だと、チート能力だとか、そういうもんに頼ってやるモンじゃないんだから! 俺が、俺自身の力でアイちゃんの心を動かさないと意味がないんだから!!
……まあ、そう心に誓っていたにもかかわらず「何でも願いがかなう」というのを読んで一瞬心が動いてしまったことに、「懲りてないなあ、俺」と思わず自嘲してしまったんだけど。
それに、アイちゃんの強さは信じてるけど、さまざまな世界で最強クラスの強者が集まってくるような大会だったら、アイちゃんさえ敵わないようなトンデモない化け物だっているかもしれない。
いくら敗北によるペナルティがなくて、仮に死んでも生き返るにしたって、俺はそんなことのためにアイちゃんが傷つくなんてことは絶対に嫌だ!
早く止めに行かないといけない。すぐに冒険者ギルドでエントリー条件を見て、大会の会場に向かわなくちゃ!
※負けパターン用の伏線(笑)です。しかし、ある無敵キャラと何とか引き分けに持ち込む伏線としても使えそうかも。
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