この様な傑作にレビューを書くという僭越にどうかお許しを。男は男であるが故に美とは隔絶されている。だからこそ男の悦楽は孤独なのだろう。 男は女性を崇拝する様でいて冷静に女性の美しさを捉えようとしている。そこに垣間見えるのはマゾヒスティックなまでのストイシズム、そして美に酔ったもののスノビズム。その美学が端整な文章表現と共に結晶となり、この様な傑作を生み出した。この火照りは背徳だろうか。