第8話 予言

俺と紗雪は、村長の家に入った


「こんなさびれた村にようこそおいで下さった。私はこの村の村長をしてるものです」


借間に案内された俺達を、セヒラの父が出迎える


「はい、勇者です。今日は歓迎してくれて、ありがとうございます」


どういう返答をすれば良く分からないので、適当に返しておく」


「それで、私たちは何をすればいい訳?」


「おい、いきなり何を言うんだ?」


俺の返答に嫌気がさしたのか、紗雪が強引に話を進めようとした


「ダラダラと話をしてても、終わらないでしょ? 勇者様の代わりに進めてあげたんだから感謝しなさい」


うぐぐ


俺は唇をかみしめる


俺達が争ってる様子を見て、村長は青ざめていた


「できればいいのですが、どんな神託なのか教えて貰っていいでしょうか?」


なんとかこの場をフォローし、次に進めよう


「わが娘が告げられたと言う神託は、こういうものだ」


村長は少し間を開けて続けた


「赤き鎧をまとった勇者と、それを補佐する魔法使いが現れ、魔物が待つ洞窟に挑み、それを退治するであろう」


「なるほど。モンスター退治ですね」

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