第7話 案内

俺と紗雪は少女の後について歩いている


目立つ格好のせいで、村人からの視線を集めてるのが少しイヤ


神託が広まってるのか、俺達を見て拝み始めるヤツまでいた


「俺は神の使いではないのにな」


娘に聞かれないように小声でつぶやく


「ええ。救いの勇者様ですもの」


俺のつぶやきにまで紗雪は嫌味を言う


「着きましたよ。狭苦しい場所ですが、どうぞおくつろぎください」


少女はほかに比べ、若干豪華な家を指して言う


「自己紹介がまだでしたね。私は村長の娘のセヒラです。父よりこの村の神に使える神官になるように言われ、神託を聞きました。中で父が待っています」


「はい、分かりました」


思わず敬語になってしまった


「あなたは神官だったのね」


紗雪も驚いてる


神官ってことは、回復職か?


「はい、まだなり立てで、大した祈りもできない存在ですが」


「その話はあとでするとして、中に入るな」


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