第8話 本屋の幼女店員はマジ頑固!

「いらっしゃいませー!!」

「あのお...」

「はにゃ!また歓迎しちゃった!むむみのバカバカ!!」

「え?」


僕は神保町にある専門書店異世界堂書店セカンドの扉を開いた。

名前の通り、異世界転生に関する専門書店だ。

するとですね...

10歳くらいの幼女がランドセルを背負って店番していまして。


「あのお...異世界転生試験の参考書をですね...」

「勘違いしないでよ!」

「え!」

「い、いらっしゃいませーって言ったのは、出来心なんだからね!」

「で、出来心とは?」

「だから神保町は静かにやってきて静かに去っていく、それが美学なんだからね!知ってたもん!でもついいらっしゃいませしちゃっただけなんから!!」

「元気でいいと思う...僕、すごく感じいい店で物腰柔らかそうな店員さんだなあって思ったもの」

「え?やっぱ!?」

「......」

「......」

「...あの、それで参考書を...」

「売らぬ!!」

「ええーー!!!??」



つづく

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《map.1》


異世界堂書店セカンド...日本唯一の異世界関連の専門書店。東京都千代田区神田神保町1-9あたりに所在しているっぽい。書物によっては異世界から直接取引しているという噂も..

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