30話 姫様を救えじゃんね 3
(よっしゃあ!思う存分抜きまくるじゃんよ!)
井田は男性用トイレの個室の中でジャージのズボンを下ろす。
(今日は何をおかずにしようかなぁ……うるせぇ女騎士を犯す妄想をしながら抜くか……クソガキのおっぱいの感触思い出しながらでもいいな…公衆便所も捨てがたいし……いやソープの時の……)
そんなふうに井田が何をおかずにしようと考えていた時だった。
「おい、お前先に見張ってろ」
「えー俺があとかよー」
男達の声が聞こえてきたかと思うとトイレに誰かが入ってくる気配がする。
(クソがっ!早くどっかいけよ!)
井田は変態だが野外プレイや公開プレイ以外での自慰は一人で部屋で黙々としたい自慰ガチ勢であった。
心底どうでもいい。
「グヘヘヘヘッ、おとなしくしてろよな」
そんな男の声がして布ずれのような音が聞こえてくる。
(……ん?何してんだ?)
井田はズボンを履いて便器に乗り個室の上からトイレ内を覗く。
するとトイレの床に先ほどの少女が男に組伏せられて、ドレスを脱がされ今にも下着を取られようとしていた。
(なにぃいいっ!?こんな場所でおっぱじめるとはコイツら気は確かかっ!?)
お前が言うな。
(まったくけしからん!けしからんなぁっ!)
そして井田はそれを覗きながら無意識に股間を、覗いている個室の壁に前後運動して当てていた。
「ん?」
男がその音を聞いて井田の方を向く。
男と井田の目が合い、見つめ合うこと数秒。
「何だお前?」
男が井田に言う。
「あんたこそ何してるんだ(今からが良い時だろうが、やめてんじゃねぇよカス!)」
「チッ、逃げようにも顔をこうしっかりと見られてちゃな……おいベン!こっちこい!」
「呼んだかー?」
ベンと呼ばれた男がトイレの中に入ってくる。
「おいベン、目撃者だ」
「あらー本当だな。でもまー見られちまったならしょうがねぇよな?ウヘヘヘッ」
二人の男が井田のいる個室を囲むように立つ。
そしてこんな状況になってしまったことに、今更ながら面倒臭ぇことになったじゃんね、とトイレの個室の上から顔を出して思う井田であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます