25話 二の腕とおっぱいは同じ柔らかさって聞くけどそれってつまり二の腕におっぱいがついてるってことじゃんね
それから少しして井田が宿に帰って来るとシャニが来ていた。
「何かあったのか?(何の用だよ。面倒臭ぇことだったら一晩中犯すからなっ!)」
尋ねられたシャニはニヤニヤしながら言う。
「何だと思う?…実はな、お前が最近元気がないから私とロザリアでカレーを作ったのだ。どうだ美味そうだろう?」
見るとシャニの後ろのテーブルには美味しそうなカレーが作ってあった。
「あぁ、美味そうだな(くっだらな。作るならお前らの体で女体盛り作れよ)」
果たして人間なのかこの男は。
「フフン、そうだろう?お前のために作ってやったのだから感謝しろよ」
シャニは自慢気にその大きな胸を張った。
(あ、ヤベ。立った)
それを見た井田が少し前屈みになっているとロザリアに袖を引っ張られる。
「…ロザリアも作った」
「あぁ、ありがとうな(これ自分が自慰した手で女の子の頭を撫でてんのかと思うと凄い興奮してくるじゃんね)」
しかたなく井田がロザリアの頭を撫でると彼女は照れたように俯いた。
ロザリアよ、君は今すぐその髪の毛を洗ったほうがいい。
「さぁ、少し時間は経ってしまっているが、冷めない内に食べてしまおう」
シャニがそう言って皆席につき食事を始める。
そして井田が特に何も言うことなくカレーを食べていると
「…どうだイダ?美味いか?」
シャニが少し不安そうに井田に尋ね、ロザリアも井田が食べるのをジッと見つめていた。
「あぁ、とても美味いよ(食い辛いんだよ!面倒臭ぇやつらだなっ!)」
そう井田が答えると二人は少し嬉しそうにして自分達もカレーを食べはじめる。
カレーを食べ終わったあとシャニが帰り、夜になると井田はまた宿を抜け出していた。
井田はある家の前に立つとジッと上を見つめる。
(この家この時間になると綺麗な女が着替えてるんだよなぁ)
しばらく井田が家を見つめていると女が部屋に入って来て着替えはじめた。
おそらく夜の商売でもやってきた帰りなのだろう。
女は服を脱ぎ下着姿になっていき、豊かな胸やムチムチした太ももがあらわになる。
(いやぁもう辛抱たまらねぇっす!股間パンパンっす!)
井田がこのままここで野外自慰もいいかなぁ、なんて思っていると後ろから急に声を掛けられた。
「…イダ」
「…!(いやお巡りさんこれは違うんです!俺の股間がこっちに行けって言うから来たら女の人が着替えてて!)」
井田が驚いて振り向くとそこにはロザリアが立っていた。
(っんだよクソガキかよ!ビックリさせんじゃねぇよカス!)
井田が心の中で悪態をついているとロザリアが続ける。
「…イダ。イダは最近ここによく来る。いつも空を見上げて悲しそうに見える」
「…(はぁ?何言ってんだコイツ?いつも無表情でおかしなヤツだとは思ってたが頭までおかしかったとはな)」
頭がおかしいのは間違いなくお前だ。
「…ロザリアはイダが悲しい顔をしているのは見たくない。だから」
「っ!?」
そう言ってロザリアは井田の手を引っ張った。
井田はいきなり手を引かれ少し体勢を崩す。
井田の頭はロザリアの胸の位置におさまり、それをロザリアは抱き締める。
「…だからイダ、悲しい時は泣いていい。自分だけで苦しむ必要なんかない。ロザリアには人間の気持ちはわからないけど、でもイダが悲しそうにしているとロザリアも悲しい」
そう言ってロザリアはギュッと井田の頭を抱き締め続けた。
「…くっ…うっ…(なんかしらんけどやっぱりおっぱいってやわらけぇっ!!!)」
井田はロザリアの胸の中で嬉し涙を流した。
二人はしばらくそうした後、宿に帰ったとさ。
おしまい(続く)
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