18話 異世界にガラケーを持ち込んだけどパカパカしてうるさいじゃんね 1
「…なぁ、「ちん」って十回言ってくれないか?」
「…わかった。ち」
バタンッ
「イダはいるか!」
【ワイズマンオブタイム】のパーティーメンバーこと、井田とロザリアがくだらないことをやっているといつも通りシャニが部屋にやってくる。
「…チッ(このアマは俺の邪魔をするようプログラムでもされてんのか、毎回毎回良いとこで現れやがって)」
「…今、舌打ちをしたか?」
「うるせぇカス」
「ん?…まぁ良い、井田お前強くなる気はないか?」
唐突にシャニが言ってくる。
「ないな(欲しいのは強さよりエロさじゃんね)」
「…お前の事だからそう言うと思った。お前は確かに強い。だがなイダ、お前には弱点がある。それがなんだかわかるか?」
「…こ(股間しかないじゃんね。綺麗な女に息吹き掛けられただけで昇天する自信あるわ)」
「そうだ、お前に決定的に足りていないものそれは「攻撃力」だ」
シャニは続ける。
「いくらお前が攻撃されて傷付かないと言ってもそれは相手も同じ事だ。今のお前の攻撃力では大きな敵に傷を付けることも出来ないだろう。だからお前は強くならなければならないんだ」
「…(おっぱいが二十五、おっぱいが二十六、おっぱいが)」
井田はシャニの話など聞いていなかった。
「いいか。お前のパーティーでロザリアが鎌で前衛なのだとすれば、足りないのは中衛と後衛だ。つまりお前は遠くからでも攻撃できる手段を身に付けなければならない。選択肢はたくさんあるが、一番効率的なのは魔法だろうな」
「…魔法?」
井田はシャニの言葉に反応する。
「そうだ。魔法にも種類があってだな、炎魔法、水魔法、雷魔法等たくさんある。それに攻撃魔法だけでなく、他にも鏡に自分の見たい場所を映したりして敵の位置を仲間に知らせたりするサポート魔法もある」
シャニは魔法の種類について語りはじめた。
(自分の見たい場所を映せる魔法だとっ!もし鏡魔法を覚えたとしたら女の風呂とかトイレとか覗き放題じゃねぇかっ!それにいろんな人妻の激しい夜の営みだって毎日見れるぞ!なんだそのAVみてぇな魔法はっ!F○2動画もビックリじゃんよ!)
「よし俺は強くなるぞ」
井田は股間と一緒に立ち上がった。
「まぁ私達人間が一生のうちに覚えられる魔法はひとつだけなんだが…お前また急にやる気になったな。そんなに私の説明が良かったのか?」
「喋んなゴミ」
「ん?」
こうして井田は魔法を覚える事となった。
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