16話 後日談じゃんね
ゴルゴンを単身で追い払った井田は、その後ギルドで一躍有名人となった。
「イダさん!ゴルゴンをどうやって一人で追い払ったのか詳しく聞かせてください」
「私にも聞かせてくださいイダさん!」
「イダ!俺にも聞かせてくれや!」
「そんな聞かせるような話でもないさ(グハハハハッ!喋るオ○ホ共が釣れる釣れる!今夜はどいつが俺のオ○ホになるのかしら!?男は死ね)」
井田が頭の沸いているとしか思えない事を考えているとそこにシャニがやってくる。
「イダはこれから私と依頼を受けなければならない。すまないが話を聞くのは後にしてくれ」
そう言うとシャニは井田の手を掴みその場から離れてしまう。
「お、おい(このクソアマがぁっ!今からが良い時だっただろうがぁっ!今この瞬間お前のせいで何個のオ○ホが使えなくなったと思ってんだボケがぁっ!)」
そんな人間の心を持っているとは思えない井田をシャニは振り返り睨み付ける。
「なにを女共に囲まれて鼻の下を伸ばしている!お前のその腐った性根を叩き直してやるから覚悟しろっ!」
何故か急に不機嫌になったシャニはそう言うと井田を引っ張ってギルドを後にしていった。
井田達が出ていった後のギルドの広間は少し静かになる。
そんな広間のテーブルに座る四人の冒険者達。
それは【テトラテスタメント】リシオ達のパーティーであった。
「にしてもあのイダって人凄いよね。一人でゴルゴン追い返すなんて」
「どうやって追い払ったんでしょ~」
「いずれにしてもあのお方のおかげで拙者達が助かったのは間違いないでござるな」
三人の話を聞いているうちにリシオは少しうつむいていた。
(イダさんは凄い…。僕達なんか何も出来なかったのに…シャニさんがイダさんと一緒にいるのも納得だ。はぁーあ…)
だがリシオは首をふり考え直す。
(…いや、こんなところで落ち込んでいる場合じゃない。僕達は今僕達がやれることをやるんだ)
リシオは自分の頬を叩き、前を向いて言った。
「よし!イダさんに負けないような冒険者になれるよう僕達も頑張ろう!」
「ええ!」
「はいなのです~」
「御意」
三人の少女達はそんなリシオの言葉に元気よく頷いた。
そしてリシオ達もギルドの玄関へと歩きだしていく。
自分達の弱さを知った彼らはこれからもっと強くなるだろう。
そしてその度に壁にぶつかるだろう。
それを乗り越えられるかどうか、それはまた別の話である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます