幕間 ARU,s KITCHEN 

はい、皆さんお待ちかね!幕間でございますう~!(HIKA○IN風に)

今回はなんと!前後編でお送りしますう~!わあああおおうう!(ボイパ)

え?幕間なのになんで前後分かれてんのかって?

そりゃあこの小説ですもん。

何でもありなんですよ。

作者がこの小説のことなんて呼んでるか知ってますか?

『アイデア試験場』ですよ!?

思いついたアイデアを片っ端から試してるらしいんです。

先の読めない展開とカオスな世界観で読者を楽しませたい、とか言ってましたよ。

それに付き合わされる俺やアルはたまったもんじゃないんですがね。

もちろんある程度のストーリーは考えてあって、伏線とかもあるらしいんだけど、話の大部分はアイデアを試してるらしいね。

特に④なんかはその最たる例で、『一見何の意味もなさそうに見えて実は』っていうのがやってみたかったんだそうで。

貧乳王女が暮らすっていうネタも、かねてからやってみたかったらしいし。

さてと、そろそろ尺がなくなってきたぜ!

この話の続きが聞きたいって?

しゃーねーな、後編で話してやるぜ!

じゃ、んでいくぜ。

じゃあな!





























ある~日(ある~日)森のなっか(森のなっか)熊さ~んに(熊さ~んに).

っていう感じの月曜日(どんなだよ!?)。

「ファスト、僕は君の国の料理が食べてみたい。」

アルが突然謎のことを言い出した。

「どうしたんだ急に…。」

「うーんとね、ほら、僕ってファストのお嫁さん、になる予定じゃん?」

「まあ…そう…だな…///」

確かにそのつもりなんだが…。

こう改まって言われると…なんだかはずかしいもんだな。

「…(#><#) ポッ」

その俺の顔を見て、アルも顔を赤くする。

…自分で言ったんじゃねえか!と思わずツッコみそうになったが、何とかこらえた。

そのまま数秒間くらい気まずい時間が続き、耐えきれなくなったらしいアルが

「お嫁さんってのは、旦那さんに料理を作らんといけんですたい!」

何事もなかったかのようにしようとしたけど…最後が謎の九州弁っ!

…まだ動揺してるな?

だが動揺してるのは俺も一緒だったので

「おおお、そそそ、そうだなああああ、そういううのはは、あるるるなああ。」

めっちゃ噛んだ…。


「というわけで、ファストの国の料理を作りたいんです!」

「そうか、じゃあ何にしようかな…?」

日本の料理かあ…。ここはやっぱり寿司かな?外国人にも人気だし。

ああ、でも天ぷらという手もあるか。

うーん、甲乙付けがたし。

…まてよ。

そう言えば、こっちに来てからまともな寿司を食った経験がない気がする。

よし、寿司にしよう!

「じゃあ、SUSHIを作ってくれないか?」

「SUSHIってなに?」

「ええっと…。」

そうか、こっちでは魚って、焼くor煮るしかないんだよなあ。

「うーんと、生の魚の切り身をを、酢飯の上にのせて食べるんだ。」

「SUMESHI?」

「ああ、酢飯ってのは、酢酸をぶっかけたご飯のことだ。」

……我ながら、ものすごくおいしくなさそうな言い方だな。

「なるほど!酢酸の酸味を生かし、魚の味をより際立たせるのか!」

まあ、本当だったら寿司酢とかいろいろあるんだろうけどな。

あと「酢酸」って言い方がなんか…すっごくおいしくなさそう……。

こう…科学的な味が口の中に広がる感じがする。

「むう!?主を呼べえ!」みたいな。

なつかしいな。あれって今、何巻まで続いてるんだろう。

90巻までは見たんだよな。今頃は…100巻いってるかな。

雄山と士郎は結局仲直りしたのかな?

いかん、気になってきた。


ちなみにこっちの世界には、酢を使った魚料理はある。

よって、酢は簡単に調達できるのだが…。

「生魚かあ……。売ってたかなあ……?」

そう、問題は生魚。

保存技術の確立していないこの世界では、魚は干物で売っているのがほとんどだ。

「うーん、ちょっと買い物に行ってみるか…。」

「行こう、ファスト!」

俺たちはローブを羽織ると町へと繰り出した。

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