ちぐはぐ

 おそらく、ここは中国の一部だろう。

文化や言語、文化などが僕の知る中国の姿と一致していた。

今まで、見た事もなかった文字も、知り合いの言っていた「方言字」と考えれば説明がつく! 方言字が多すぎるのは、まあここが都市ではないためであろう。いままで不安でいっぱいだったが少し希望が見えてきた。


 しかし、中国語は学んだこともないし、どうやって意思疎通をしようか……。


 そうだ、「」だ。


 流石に方言字が多いと言っても漢字は通じるだろう。さて、しかし紙もペンも何もない。今は何も書くことができない。


 ――こうして、ふと浮かんだ「」はおあずけとなった。


 おや?客人を外に置き去りにして主人はどこに行ったのか?天を見、地を見、時分の実存を確認する儀式などをしていると、気付けば人が増えていた。主に良く似た格好をしている。背格好も同じくらいだ。ところで、ここらの人は髪が長い人が多く、男なのか女なのかがわからない。この人も例に漏れず。それはそうと、


 まずはといこう。

「アイム クワバ、ジン。」


――おや?


???


 どうやら、通じていないらしい。

もしかして、ここって、僕の知らない世界?


いけない、冷や汗が垂れ、血の気が引くのを感じてきた。すると、


「ぐぅううううーー」


お腹が鳴って正気に変える。

同時に三人で笑いあった。


どうやらこの世界でも、笑い方は同じらしい。

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