第4話 食料調達
グローバーを少し狩った後に、遺跡の近くの森で俺は食料を探し始めた。すぐに本に載っていた木の実を幾つか見つけ、それを袋に入れていく。かなりの量を見つけたけど、さすがに木の実だけでは寂しいので、他の食材を探すことにした。それで遺跡から離れてしまうけど、少し遠くへと移動してみることにした。
しばらく探索すると、静かに流れる川を見つけた。それは5mほどの幅の小さな川で、深さもそれほどなさそうである。魚を食べたくなった僕は、魚を取るための罠を仕掛けてみることにした。本に載っていた魚の罠を作り、それを川に仕掛けた。それは簡単な罠で、中に入った魚が、外に出れなくなる構造の筒を川底に沈めるものであった。とりあえず、それは後で回収するとして、川の周りに、何かないか少し探索することにした。
見つけたのは、川沿いにある、石の表面に付いている苔のようなものなんだけど、これは食べれるのかな・・・一応それも採取して、袋に入れる。
苔を袋に入れていると、何やら物音が後ろから聞こえた。すぐに振り向いてそれを確認する。木々の間から、ノソノソと現れたのは、全身木の枝でできたようなモンスターであった。すぐに剣を構える。僕を見つけたモンスターは、敵意むき出しで、体をするような動きで近づいてくる。敵は接近すると、すぐに雄叫びをあげて攻撃をしてきた。それはすごくスローだけど、力強い攻撃であった。僕はその攻撃を盾で受ける、鈍い衝撃が盾を持つ腕に響く。体のバランスを崩すくらいの重い衝撃が走った。僕は見た目とその攻撃力のギャップに驚く。
大きく振りかぶり、剣をそのモンスターに力一杯叩き込んだ。ガツっと鈍い音が響き、木の体に食い込む。すぐにそれを引き抜こうとするが、深く食い込んでいてなかなか抜けない。足で敵の体を蹴ると同時に剣を思いっきり引く。それでやっと敵の体から剣を引き抜くことができたが、その反動で後ろに倒れこんでしまう。
敵は倒れた僕に近づいてくる。このままでは殺られると思い、転がるように立ち上がる。そして近づいてくる敵の体の中心を、剣を差し込む感じで思いっきり突き刺した。剣は思いの外スムーズに敵の体を貫き通す。敵は悲鳴のような声を上げるとガクリと力が抜けて倒れた。
「た・・倒した・・」
僕は奇跡的に敵の弱点を突いたようである。なんとか勝利を収めた。倒したその敵の近くに青い丸い玉が落ちていた。それを念のために拾って袋に入れた。
帰りに川の罠を確認する。そこには小さな小魚が二匹入っていた。とてもお腹にたまるようなものではなかったけど貴重な食料である。それをカゴに入れて持ち帰ることにした。
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