第4話 紗羅愛華
...........真っ暗........
冷たい........
でも.....
心地いい...........
........。
もう............
........
このまま....此処で........
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「........ぁ....」
....あ、寝てたのか、完全に忘れてた。なんか夢でもみてたような気がしたけど、もう忘れてしまえた。最近物事を覚えるのが苦手なんだよな。
あ、チャイムがなった。もう全員着いているようだ。
『お前ら、全員いるかー。いるんだったら体育館行けー』
先生が放送をつかって喋っている。てか、適当だな。先生。
「よっしゃ、行くぞー奏。」
「行くよー」
羽島と平山が声をかけてきた。
「分かった。」
そう言って、二人の後をついて行く。
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二人と喋りながら体育館へ向かってると、
「おはよう、奏。ついでに二人とも。」
と、横からぶっきらぼうな女の声が聞こえた。隣を見ると、髪を背中まで伸ばしていて透明感のある銀髪をなびかせた紗羅愛華(さらあいか)がいた。
「おはよう、紗羅ちゃん。」
「よう、てかついでって。」
平山が挨拶して、羽島がついで呼ばわりに不満があるそう言う。まあついて呼ばわりはイラつく人はイラつくだろうな。
そう思いながら紗羅に向き直すと、不満そうな紗羅の顔があった。
「どうした、紗羅?」
「.............」
自分が疑問に思っていると、
「....挨拶してよ。」
............ああ、そう言うこと。そういえば忘れてた。
「ああ、おはよう。」
「........ん」
自分が挨拶すると、紗羅は嬉しそうな顔をする。
紗羅は身長が自分の肩ぐらいで、自分たち以外には、一切喋ろうとしない。でも、銀髪で顔も良く、学校での人気も高いらしい。去年も彼女に話しかけて、砕けたちった男たちの背中を見てきたからな。
てか、そんなに挨拶してほしかったんですかそうですか。横を見ると、羽島がやけにニヤニヤしている。
「なんだ、その顔。」
「いや〜別に。」
「僕も今のはにやけるよ〜」
「なぜ?」
「それは紗羅に聞けよ。」
そう言うので紗羅に聞く。
「なんでなんだ?」
「知らない、羽島殴るよ?」
「ちょまってまって」
そう言って紗羅は顔を真っ赤にして腕を構えた。てかなんで羽島を殴るんだ?殴られる理由ある?まあ、別にいいけど。
「があーーーーー‼︎‼︎‼︎」
そして、殴られた羽島の絶叫が響いた。すげーうるさい。
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