第3話
数ヶ月が経ち進路も決まり、あとは卒業を待つだけの日を迎えました。
久しぶりに、友人と自転車で懐かしの場所を巡る旅をしました。
と、言っても自転車で行ける距離だったのですが
その道中、例のバイトをしていたスーパーの前を通りかかりました。
友人は、久しぶりにちょっと寄っていこう。と誘ってきました。
しかし、僕はトラウマが残っていたので近づくのも遠慮しましたが、友人はそそくさとお店へ。
仕方なく付いていき、遠くから店の窓から店内を覗いてみると、僕の担当していたレジでは、すでに別の人が働いているのが見えました。
そしてそのレジの後ろに、その帽子の人が立っていました。
その日以降、僕がその場所に近寄ることはありませんでした。
ところで
あの人は、いつからレジの後ろにいたのでしょうか?
最終日に僕が顔を上げた時に、いなくなった
あの時には、もう…
不思議なお客さん 空気泥棒 @WAKAMEID
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