第3話 エアプランツ

 植物には水のいらない物と言われる物がある。空気中の水分を吸収すると言われている。実際には朝露などの結露水を葉脈より吸収するとも言われているが、異世界砂漠の湿度は80%一定である。日本の梅雨ぐらいの湿度があるのだ。それで何故に雨が降らないかと言うと、たぶんだがこの世界のこの地域だけが雨が降らないのでは無いか?。ここから見えない山岳地帯などに集中して降ってるとか?。もしくは見えない場所に広大な海とかがあってそこから湿気を運んでいる通り道かもしれない。しかし個人で調べるのには無理がある。


 エアプランツは通販でも人気の観葉植物だ。100円ショップでも売れ筋であるが、強制引きこもりの身では買い物に行けないのだ。しかしネットで手に入らない物など、もはや存在しないと言っても過言では無い。メジャーマイナーな種類を手当たり次第通販購入する。砂漠緑化の第一歩である。結果、驚くほどに繁殖した。砂漠環境(異世界)でも適応する植物はあるのだ。

 考えてみれば、夜が無い=光合成ノンストップ。温度28度一定=天然の温室なのだ。植物の成長速度は単純に3倍と試算できる。


 そして、夜が無いと言う事は、太陽光発電も24時間稼働可能ではないか。メガソーラー作れば大儲けも可能である(説明できれば)。電気使い放題な環境も作れる。そう、電気が使えるなら電気で水を作ればいい。


 大手ネット通販で簡易太陽光発電ユニットを注文した。ポータブル電源、大容量120000mAh / 400Whとサイズ:43.3 x 22.4 100Wソーラーパネルを購入、価格は合わせて6万程度。日本で使うのなら発電量不足かもしれないが、24時間発電可能なここでは発電量も充分なはずである。電源は100Vのコンセントも付いてるので、これでコンプレッサー式除湿機230Wを稼働すると、1時間あたり1リットルの排水が出来た。24時間で24リットル、つまり100日で2400リットルだ。故障しない限り無人で稼働してくれる水生産装置である。

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