第53話空中戦! 晃の新技!?
今まで出会った中でも最大のモンスターであるバハムートと対峙し、少しだけ傷つけた晃達に対して上空へと一旦避難したバハムートであった!
超高空から次々とブレスを吐いてくるバハムート!
晃、ルーク、アリシアはスピードスキルMAXで
さける、強烈なブレスに地割れが起こり土埃などが舞い上がる!
エリザベスが沙羅、桜にスピード向上魔法を施し彼女達も回避をしている。
そしてエリザベスは葵が大楯で完全防御してくれている。
「バハムートの奴、さっきの僕達の攻撃に余程懲りたと見える……ジャンプでは攻撃出来ない、超上空からの遠距離攻撃に切り替えやがった」晃が叫ぶと……、
ルークが「その様だな、あの距離だと
魔法も効果が弱くなる、もともと弓だと跳ね返されるからな……」
元来からハンティングワールドオンラインの世界ではワイバーンや怪鳥などの飛翔可能なモンスターの攻略は難易度が非常に高かったのである、
空を使った3次元攻撃には、重戦士や剣士など物理職ではまったく手に負えず、弓師や魔法使いをパーティーに入れて初めて攻略可能となる。
しかしバハムートの様に弓矢が貫通しない程の硬い鱗持ちとなると、地上からしか攻撃出来ないヒューマンやエルフの戦力では圧倒的に不利である。
またもや数本のブレスが襲ってきた!
全員が回避するも、沙羅が少し負傷している、エリザベスがすぐに治癒ヒール魔法を施す。
「このままじゃ埒が明かない、空中戦を挑むしかないな! グリフォンを呼び出すぞ、僕の剣撃や魔法だけでは力不足だルークも乗ってくれ!」
「いいぜ!」
「出でよ! 風の精霊グリフォン!」
4メートルの全長の鷲の顔と翼、馬の様な胴体を持つ晃のオリジナル風精霊グリフォンが現れた!
晃が飛び乗り、すかさずルークも飛び乗ろうとする……。
スルスルと前に進みルークを拒むグリフォン……「なにぃ! 乗車拒否だと?」
「ははは! 兄者190センチもある長身だから嫌われたな、私が代わりに行こう!」アリシアが笑いながら晃の後ろに乗ってきた。
グリフォンは嫌な顔をせず、すまし顔でアリシアを受け入れた。
「チクショウ!」悔しがるルークを尻目に、グリフォンは飛び立つ。
「アリシアさんしっかり掴まって!」
「いいわよ!」
晃の腰に強くしがみつくアリシア……晃の背中に気持ち良い感触が……。
天に昇ってしまいそうな至福な表情に包まれながら実際に天に飛び立つ晃であった。
「グリフォンの活動限界時間は5分程しかないので、その間にバハムートの翼を傷つけて飛べなくさせられるかが、勝負の鍵だ!」
「わかったのじゃ! さっきは兄者が土魔法のメテオをぶつけたがあまり効いていなかった、属性によっては魔法耐性があるのかもな、他の属性の魔法を試してみる!」
上空800メートルまで上昇したところでホバリングしているバハムートが大きく見えてきた!
「火の精霊に命ずる……奴を爆炎で以って滅せよ! メガフレア!」アリシアお得意の火属性最上級魔法がバハムートの翼
に爆裂を喰らわす!
だがケロリとした様子のバハムートはグリフォンに急接近、強大な鉤爪で引き裂こうとする。
そこはグリフォン小回りの効く機動性を生かして間一髪回避する!
「火属性も耐性ある様じゃ! じゃあ次はこれだ風の精霊に命ずる……マキシマムトルネード!」
最上級の風属性魔法を喰らったバハムートはハリケーンの強烈な烈風の渦に飲み込まれる……。
が、しかし烈風を振り切ったバハムートが強烈なブレスを吐いてきた。
これも間一髪で回避するグリフォン!
「アリシア、時間があと少ししかないぞ!」
「わかっておる、最後は水属性魔法だ! 水の精霊よ速やかに雷雲を集結させ給え……奴を落雷にて殲滅させよ! ライトニングサンダーボルト!」天から強大な落雷がバハムートの翼を貫通して行く!
さらに追い討ちをかける様に「闇に集いし魔の眷属よ……奴を地獄の爆裂で以って滅せよ! ダークフレアボム」
なんと晃が闇属性魔法を放ったアリシアの放った雷撃と共にダークフレアボムがバハムートの翼に大爆発を起こし、遂に翼を引き裂いた!
落下して行くバハムート!
「アキラ凄いじゃあないか! 今の魔法、悪魔公爵アスタロトが使ってた爆破魔法だな、いつ覚えたのじゃ?」
「以前、デスマーリンのじっちゃんに闇属性殲滅魔法教えてもらったことがあるだろ、あの時以来、穏やかな心を持ちながら激しい怒りを覚えると目の前に闇属性の呪文が浮かぶ様になったんだ」
地上に釘付けにされたバハムートが憎悪の篭った形相から咆哮を上げる!
グリフォンが晃とアリシアを降ろし、消えていった。
「奴には水属性と闇属性が有効だ! さあ攻略開始だ!」
「おー!」
「ワン!」
さあ反撃の時が来た。
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