第47話ドラゴンとの初戦! ファフニール!
NPC冒険者達と共にドラゴン島に上陸した晃達である。
浜辺を他のBランクパーティー2組と歩きながら火山の裾野の森の中を歩いて行く……。
さながら富士山の樹海の如き風景であったが
その森を抜けると溶岩が固まったできた見通しの良い岩場が出現した。
上空にはドラゴンがあちこちで群れを作って戯れている。
大きさは全長8メートル程度といったところだろうか、エルフの伝説に出てきた小型ドラゴンだろうか?
冒険者達はあちこちに散らばって狩場を作りに行ったようだ……。
近くには魔法使いイレーナが率いるパーティーとBランクパーティー数チームがドラゴンを観察している、晃達に気付き「あらあなた達、やっと到着しましたわね、みんなに慎重な行動を呼びかけたのですけど、ドラゴンを見たとたんに散らばってしまいましたわ、Sランクの連中は小物には用がないといいながらさっさと火山の頂上目指して出発してしまいまして、ここに残っているのは、慎重派だけですわ」
全体の3分の1の30名程だろうか、とりあえず晃達はこの団体と行動を共にすることにした。
レベル60平均のAランクパーティーイレーナ率いる『イレーナ姉御とその親衛隊』8名を除くとBランクのレベル40程度の集団である。
沙羅、葵、桜の3人もダンジョンでのパワーレベリングのおかげでレベル65となっており、Aランクの連中より少し上である。
「えへへ、私達も強くなっでござるな!」
「晃君やルークさんアリシアさんのお陰だわ!」
「おほほほほ!」
ルークを見ると20才位の西洋人女性達5名に囲まれている、晃と沙羅達が近づくとブロンドのショートカットの髪型の美人女性が「私はBランクパーティーの『キラーマーメイド』のリーダーのカーラよ、私達昨日のルークさんの昇格試験を見てすっかりファンになってしまって……ぜひともお供したいと思いまして……」
「もちろん歓迎ですよ!」
「やったー! 私は魔法剣士で彼女は神官のエリザベス、上級ヒール魔法が使えるのよ」
小柄で黒髪ロングのかわいい女性だ!
「よろしく!」晃が声をかけると、「ほいよ!」
と答える……天然系の様ではあるが、レベルは65を超えており、Bランクの連中の中では抜きん出ている、ヒーラーの神官だけに使えるかもしれない……。
他のメンバーは大柄な重戦士ガーベラ、魔法使いローラ、暗殺者(アサシン)のフローナ、大柄なガーベラはともかく、いずれも美貌の持ち主である。
「兄者鼻の下が伸びとるぞ! ははは!」
アリシアが笑う。
「あなた達がAランクレベル以上の真の実力者なのはお見通し済みですから、心強いわ!」
「おー! 任せとけ!」ルークが自信ありげに胸を張る!
「ワン!」コタローが警告を発してルークの肩に乗る。
空中で戯れあっていたドラゴンの一部が晃達集団に急接近して来た!
ファフニールとネームに書かれたドラゴンは全部で3匹で大きさは8メートルである、濃茶の鱗に覆われ大きな翼を持っている!
イレーナが大声を張り上げる!
「弓と魔法で遠距離攻撃ですわよ!」
各パーティーの狙撃手と魔法使いが構え、矢とファイヤーボールを放った、命中するも硬い鱗に弾かれる、そして咆哮を上げながら、Bランクの冒険者2人を尻尾で吹き飛ばし、さらにブレスで
3人を大火傷させた!
「晃君! NPCさん達が!」
「分かっている! ルーク、アリシア前線に行くぞ! 沙羅達とコタローはキラーマーメイドの護衛を!」
「分かった!」「ワン!」全員が同時に返答する!
コタローも即座にルークの肩から飛び降り葵の肩に乗る、あらかじめ決めておいたフォーメーションである。
コタローを肩に乗せた葵が大楯を構えて沙羅達やキラーマーメイドの前衛に出る。
そして疾風の如く冒険者グループ全体の前に躍り出たのが晃、ルーク、アリシアの3人だ!
ルークが弓を構えて「必殺! 業火金剛弾!」
ネーミングセンスはともかく、ルークの土属性魔法により鋼鉄化されさらに火属性魔法で炎を纏った矢が、風切り音を伴い矢継ぎ早にファフニール2匹に命中して行く!
晃が忍者スキルの大ジャンプを行い空中のファフニールに接近、「必殺! 20連雷撃斬!」
妖刀イザナギ改の必殺スキル20連撃に魔法忍者スキルの雷魔法の合わせ技が派手に雷鳴を轟かせながら決まり、ファフニールを光るポリゴンに変えていった。
「やるな! アキラ、もう1匹は任せろ!」
アリシアが風魔法を詠唱し加速しながら大ジャンプ、もう1匹のファフニールに接近しながら
「必殺! スパークリングショット」神獣である母から譲り受けた神剣白狐の必殺スキルである無数の光弾が、ショットガンの様にファフニールを貫き見事に倒した!
残る1匹は桜が魔弓那須与一の命中スキルと魔法強化した矢で目に命中させ、イレーナの魔法フレアと沙羅のロンギヌスの槍の雷突きが決まり退治した。
クルクル槍を回して決めのポーズを格好良く決めて得意げな沙羅!
ドラゴンの鱗や肉、牙、魔石などの珍品がドロップする。
「すげー!」
「あんな技見たことない!」
冒険者達から歓声が上がり晃達を取り囲む!
火傷を負った連中も各パーティーメンバーの神官や賢者などのヒーリング魔法で癒された様である。
魔法使いイレーナが
「やはりあなた達の実力は底が知れないわね!」
「それほどでもぅ!」と照れる晃。
「さあ! 他のドラゴンもやっつけるぞ!」
ルークの掛け声に、
「おー!」冒険者達全員が応じる。
そんな冒険者達の上空に仲間をやっつけられた他のファフニール10数匹が旋回し始めた。
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