群馬県編1.-なるほどこれが帝国……か? 一

前書き

皆さんお待ちかね(?)の、あの帝国です。


のーんのーん。としていたら歩きで着いたよ、群馬県。

……グンマー帝国……。


な訳あるか。普通だし。そもそもここ日本だし。そういえば、あまり有名なものがなくて、栃木県、群馬県、茨城県で「無名ランキング」の一位を争っていたような……。

ただ、何かしら有名なものはある筈で。近くの観光案内所にあったパンフレットによると、上野三碑こうずけさんぴってのがあるらしい。山上碑やまのうえひ(681年)、多胡碑たごひ(711年頃)、金井沢碑かないざわひ(726年)で、山上三碑やまのうえのさんぴだ。上野国に住み着いた朝鮮半島からの渡来人がもたらしたもので、かれらとの密接な交流の中で、当時の都(飛鳥、奈良)から遠く離れた地元の人々によって文字で刻まれたもの。山上碑は日本語の語順で漢字を並べた最古級の歴史資料。多胡碑は、18世紀以来、中国の「書」の手本となってきた。金井沢碑は、この地での仏教の広がりを刻んでいる。これらの三碑は、東アジアにおける文化交流の実像を示す極めて重要な歴史資料なんだってさ。

三碑に刻まれた内容は、中国を起源とする政治制度、漢字文化、インドを起源とする仏教が、ユーラシア東端の地である日本に到達しただけでなく、さらに遠く離れた東部の上野国に多数の渡来人の移動とともに伝来し、地元の人々に受容され、広まっていったことを証明している。

このように三碑は、歴史的、文化的、社会的、政治的に、「世界の記憶」にふさわしい希有な価値を有するもの。


……らしい。見に行ってみるか。

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