第2話 ろっじ
「着いたー‼️」
「いらっしゃいませ~。
ロッジアリツカにようこそ、ってかばんさんにサーバルさん帰ってきたんですね‼️」
「はい。」
「今日はお泊まりですか?ではお部屋を・・・・・・」
「前に泊まったみはらしって空いてますか?」
「はい。大丈夫ですよ。」
「じゃあお願いできますか?」
「はいー。どうぞごゆっくり。
夕食の時間になったらお呼びしますね~。」
「ありがとうございます。」
「いこ、かばんちゃん。」
「すっかり日が沈んじゃったね、かばんちゃん。」
「そうだね、サーバルちゃん。」
デッキから太陽の最後の一欠片が沈むのを見ていたふたりのもとにラッキーさんがよってきた。
「ちょっといいかな?」
「ラッキーさん?」
「ボス?」
「僕のからだのデバックのためあしたの朝まで電源を切ってもいいかな?」
「でばっく?ですか?それで電源を切るとどうなるんですか?」
「すべての機能が停止・・・・・・簡単に言えば何も出来なくなるよ。でも明日の朝8時頃には元通りになるから安心してね。」
「わかりました。」
「どういうこと?」
「えーっとラッキーさんも眠くなったんだって。とっても眠いから朝まで起きられないよって。」
「えーっ。ボスも寝るんだー知らなかったよー。」
「じゃぁ僕たちはそろそろしたに行きますね。お休みなさい。」
「おやすみ、かばん、サーバル。」
こうして僕たちはラッキーさんと別れ、ロッジの談話室へと向かったのでした。
「あっかばんさん、それにサーバルさんも。そろそろ呼びに行こうかと思ってたところなんですよ。みなさん揃いましたし夕飯にしましょう。」
「「「はーい。」」」
しばし時は流れ・・・・・・かばんはふとある疑問を口にした。いやしてしまった。
「そう言えばゴコクエリアでは同じ種類のフレンズが一緒に暮らしていることもあったのにどうしてこのキョウシュウエリアではめったにいないんですか?」
「どうして同じ種類のフレンズがめったにいないかって?
今夜ここに集まったのもなにかの縁さ、特別にお話ししてあげよう。
みんなはこんなお話を知っているかい?夜な夜なパーティーを開くフレンズ型のセルリアンの話さ。」
「フレンズ型のセルリアン?」
「そうさ。フレンズ型のセルリアンは昼間は普通のフレンズと変わらず仲良く暮らしているんだ。でも夜になるとその本性を表すんだ。」
ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
「フレンズ型のセルリアンは親しいフレンズ・・・・・・自分と同じか近い種類の動物が一人になったとき、唐突にバーティに行こうと声をかけるのさ。
「いいよ」と答えてついていくとだーれも知らない秘密の扉の前に連れていかれるんだ。扉を開けると中にはジャパリまんや料理の乗ったテーブルがあり何人かフレンズが何かを待っているんだ。
そしてみなさんお待ちかねメインディシュが今届きましたよ、と連れてきた友人がいうのさ。
これはどうにもおかしいと逃げようと振り返ると友人の体が融けてきてガブリっ。
フレンズだと思っていたのはみんなセルリアンで、あっという間に襲われて逃げられないんだ。
こうしてフレンズ型のセルリアンは誰にも知られずにフレンズを夜な夜な食べているのさ。」
「「「コワイコワイコワイコワイっ‼️」」」
「おっいい顔頂きっ!」
「もう、オオカミさんあまりみんなを怖がらせないでくださいよ。」
「すまないねアリツさん。でもこればっかりはやめられないんだ。」
「もう、オオカミさんったらぁ。」
ロッジは再び和やかな雰囲気に包まれたがかばんだけは違和感を感じていた。
「冗談だよ。」の一言がない。
たまたまなのかもしれないけれどオオカミさんがみんなを安心させるために何時も言っている、冗談だよ、の一言がなかったのだ。
どうにもその事が引っ掛かり続けた。
じゃあそろそろお開きにしましょうか。
お話に一段落ついたところでアリツさんがそういい、各々解散することになった。
つづく
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