第51話恋
私はテラスを出てゼミに戻った
戻ると皆が待っていた
「円花ーおはよー!はい!これウチらから誕生日プレゼント!」
舞由香達が誕生日プレゼントを渡してきた
「…ありがとう」
その時美菜が私の目に気づいた
「円花…どうかしたの?目赤いよ?」
「…ちょっとね」
「何か顔も熱くね?大丈夫か?」
盟加が私の額を触った
「熱いな」
「円花大丈夫?しんどいなら医務室行きなよ?」
舞由香が心配してくれた
「皆ありがとう、とりあえず次の授業は出るよ」
「そう?しんどかったら行きなよ?」
「うん…」
そして私は授業を受けた
受けてる間も昨日の事ばっかり頭に残ってた
だんだんと…気持ち悪くなってきた
何とか授業を受け終えた
「やっぱり私医務室行ってくるね…」
「うん、分かった」
皆に伝え私は医務室に向かった
「失礼します」
「あら、どうしたの??」
「ちょっと…しんどくて…」
そう言った瞬間医務室の先生は私の額を触った
「確かに熱いわね…しばらく休みなさい」
「はい…ありがとうございます」
私はしばらくベッドに横になった
「三田倉さん、先生ちょっと出るけど一人で大丈夫?」
「はい…」
「すぐに戻るから」
そう言って先生は出ていった
目を閉じる間…ずっとまた昨日の事が出てきた
思い出した途端また涙が出てきた
そしてそのまま眠りについた時誰かが入ってきた足音がした
コツコツコツ
そしてカーテンが開いた
指で涙を拭った気がした
そして耳元で何か言われた気がした
そして出ていった
今の晋ちゃんの声??
そっか…私夢見てるんだ
私はまたそのまま眠りについた
しばらくして先生が戻ってきた
「あ、三田倉さん起きた??もう大丈夫??」
「はい」
起き上がった時枕元に何かあった
(何これ…箱?)
開けてみるとそこにはネックレスが入ってあった
そしてメッセージカードも入ってあった
そこには晋ちゃんの手書きのメッセージが書いてあった
「…晋ちゃん」
私はメッセージカードをぎゅっと握りしめた
「ありがとうございました」
先生にお礼を言い、私は箱を持って医務室を出た
そしてゼミに戻った
「円花大丈夫!?」
舞由香が駆け寄ってきた
「うん、ありがとう大丈夫だよ」
「そっか…」
そして私はそのまま講義を受けた
昼食の時間になった
スマホを見たけど連絡はなかった
その時舞由香が声を掛けてきた
「円花…何かあったの?ウチら聞くよ?あ、けどお昼…一緒に食べるんだっけ?」
今は一緒に食べたくない…
舞由香達に話して楽になりたい…
私は皆に話すことを決めた
「ううん、良いの! 皆と食べたいし久々に」
「そう?」
「じゃあ学食行こ?」
「うん」
私達は食堂に向かった
皆で食べるお昼は久々だ
それなのに…私はキョロキョロしてしまう…
いるはずないのに
その時美菜が私に気づいた
「円花どうかした?」
「う、ううん」
「大丈夫?」
「うん」
そして私達は席に着いた
私は皆に昨日の事と今朝の事を話した
「は?何それ!晋ちゃん最低じゃん!円花別れたら?」
「ひどいね…晋一さんそんなふうに見えないのに…」
「ありえねーな…円花もう別れなそんなやつ
一緒にいる意味ねーよ」
皆怒ってくれた
(…そうだよね)
その時同時に秀兄ちゃんの事を思い出した
「…後ね秀兄ちゃんにキスされて…告白された…」
「え!?」
皆が一斉に驚いていた
「嘘…ちょ、ちょっと待って…結婚してたよね確か…」
舞由香が唖然としていた
「…うん」
「どうしたら良いんだろ…私は秀兄ちゃんの事本当のお兄さんのようにしか思ってないのに…」
「円花の気持ちが一番大事だと思う、考えて秀一さんに伝えれば良いんじゃないかな?」
そう言って美菜がアドバイスをくれた
「そうだよね…分かった…考えてみる
皆ありがとう」
私は皆にお礼を言った
そして昼食を食べ終え午後の講義を受けた
そして帰る時間になった
「じゃあ、ここで…またね」
皆と別れ私は歩道を歩いていた
「秀兄ちゃんの事考えないと…」
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ウチは皆と別れ歩いていた
その時バイブが鳴った
「誰だ?」
画面を見ると須藤さんからLINEが来ていた
その時円花がしていた話を思い出した
“秀兄ちゃんにキスをされた"
円花の放ったその言葉が頭から離れなかった
円花の話を聞いていて
秀一さんの名前が出た時
ドキッとした自分がいた
そしてウチは何も言えなかった…
「…秀一さん円花が好きなんだ…」
…ん?ウチ今…何を…
それにさっきから何故かイライラしてしまう
何のイライラだこれ…
円花と須藤さんは昔からの仲なんだから仲良いのは当たり前だろ?
それなのに何でこんなモヤモヤしたままなんだウチ…
須藤さんからLINEが来るのは当たり前なのに
なぜかこんなにも嬉しいだなんて…
一体どうしたんだ…ウチ
変だ…
「…まさか」
そしてゆっくりと最近の事を思い出し
自分の気持ちに気づいた
ウチはいつの間にか…
須藤さんに“恋"をしていたことに…
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