第38話赤い糸

今日は晋ちゃんと水族館デート

私はウキウキが止まらなかった

この前お母さんと一緒にショッピングした時に買ったチェックのワンピースを着てメイクをし家を出た

あれから時が経ち10月になった

彼氏が出来てから私は服の系統が変わった

ガーリー系の洋服を着るようになった

彼氏が出来ると着ていた服の系統も変わることを知った

「行ってきまーす!」

あたしは家を出て駅に向かった

晋ちゃんは駅の改札前で待っていた

(やっぱ晋ちゃんかっこいいな)

私は晋ちゃんの元へ走った

「晋ちゃんお待たせ!」

「おう、行くか」

「うん!」

私達は手を繋いだ

電車に乗ると乗客が私達を見ていた

私も一人で電車を乗っていた時は幸せそうなカップルをよく見ていた側だった

だけど今は見られる側になったんだ

「俺さ、言ってなかったけど水族館の近くのアパートで暮らしてんだよ」

「そうなんだ!行ってみたい!」

「え?お、おお…」

(ん?どうしたんだろう?)

晋ちゃんの顔が少し困っていた

その時

「キャ!」

電車が揺れコケそうになった

「大丈夫か?ほらここにいろ」

晋ちゃんはそう言って私の手首を引っ張り

ドアの方へ寄せた

そして腕で私を支えてくれた

「これなら大丈夫だろ?」

「うん!ありがとう!」

そして水族館に着いた

人がいっぱいいた

空を見ると少し曇っていた

「雨…降りそうだね」

「そうだな、とりあえず行こ」

「そうだね」

こうして私達は水族館の入口に入った

「綺麗…」

「そうだな、順番に観に行こ」

「うん!」

そして私達は順番に観に行った

「かわいいー!アシカだー!」

「かわいいな」

「あ!ねえ、見て!ニモいるー!」

「ニモって笑クマノミだろ?円花子供みたいだな」

そう言って晋ちゃんが笑った

「ご、ごめん!」

「ほんっとかわいいな…円花」

そしてまた晋ちゃんが笑った

(私からしたら晋ちゃんの方がかわいいよ)

「ほら、行くぞ?」

「はい!」

そして館内を全部周り帰ることになった

空を見るとさっきよりも曇っていた

「楽しかったな」

「うん!ありがとう晋ちゃん!」

「どういたしまして、この後どうする?」

雨は今にも降りそうだった

「どうしようか?」

「……」

…しばらく黙った後晋ちゃんが口を開いた

「…俺ん家来る?」

(え!?晋ちゃん家!?)

「あ、い、嫌ならいいけど」

晋ちゃんはすごく焦っていた

「…ううん、行く」

晋ちゃんはびっくりしていた

「じゃあ、行こ」

そして私は晋ちゃん家に向かった

着いた途端すごく緊張してきた

「円花大丈夫か?やっぱやめとく?」

「いや、大丈夫だよ!」

「そうか?なら良いけど…」

そして私は晋ちゃん家に入った

「…どうぞ」

「お邪魔します」

「…適当に座ってて」

「う、うん」

私はソファに座った

「女を入れたの円花が初めてだから」

その言葉を聞いて私は嬉しくなった

晋ちゃんは私の隣に座った

「…今俺ん家来てくれてすごく嬉しい…ずっと来てほしかったから…大事な彼女だし」

晋ちゃんはそう言って私の顔を覗き込み笑った

私は大事に想われてる

そう思うとこれまでよりももっと晋ちゃんが愛しくなった

「晋ちゃん」

「ん?」

「大好き」

私は晋ちゃんのほっぺにキスをした

「円花…かわいすぎだから…そうゆうのナシだろ…」

晋ちゃんが照れて顔を手で隠した

「へへへ」

「ずりーな…だったらお返ししないとな…」

「へ?」

そう言って晋ちゃんが私の首に顔を近づけた

「え?え?待って晋ちゃん」

パチン

ってんん?今何か付けられた?

「ん、似合ってる」

近くにあった鏡を見るとそれは私が初デートの時見つけて欲しかったあのハートのイヤリングだった

「…どうして」

「買ってたんだ、だけど渡すタイミング逃して…

こんな時にわりぃ…

今日来てくれた記念」

また晋ちゃんとの記念が増えた

「ううん!すっごく嬉しい!大事にする!ありがとう晋ちゃん!」

私は晋ちゃんに抱きついた

「円花」

そしてキスをした

「晋ちゃん」

「お前がイヤリングを大事にしてくれるなら俺もこれからもずっと円花を大事にする

プレゼントをあげるのもキスも…身体も全部円花が良い…だから俺に預けてくれないか?」

晋ちゃんはまっすぐな目で私を見る

「晋ちゃん…」

私も全部は晋ちゃんが良い

晋ちゃんとなら…

「私も全部晋ちゃんが良い」

「円花…ありがとう」

そして晋ちゃんが私をソファに押し倒した

あの誕生日の時とは違う

晋ちゃんの顔が今目の前にある

私はドキドキした

「…怖い?」

晋ちゃんが私の頬を触った

「うん…ちょっと…でも晋ちゃんなら大丈夫」

「優しく…するから」

「うん…」

私は目を閉じた

そして晋ちゃんがキスをした

気持ちのこもった優しいキス

私は晋ちゃんに抱きついた

晋ちゃんが私の首にキスをした

「んっ…あっ…」

くすぐったい…

私は出したことのない声を出してしまった

晋ちゃんがクスリと笑う

「声…出して良いよ」

そう言って私の耳元で囁いた

私は顔が真っ赤になった

プチプチプチ

ワンピースのボタンが外されていく

そして晋ちゃんの手が私の胸にきて手が胸の中に入った

「ひゃっ!…あ…」

「かわいい円花」

意地悪な笑顔を私に向けた

そして晋ちゃんと初めて身体が繋がった

晋ちゃんに触られた身体

ドキドキして身体中に電気が回ったように熱かった

ハジメテは恥ずかしかったしちょっと痛かったけど

好きな人と身体が繋がる事がこんなにも幸せだと実感ができた

痛みが今の私の幸せを教えてくれた

「円花、ごめん痛かった?」

「ちょっと痛かったけどでも私は晋ちゃんと繋がれて幸せだよ」

「ありがとう、円花俺はもう絶対に離さない」

「私も晋ちゃんを絶対に離さない」

私達は誓いあった

この先何年続いても私達は永遠に離れない

身体と心で私達は強く繋がった

絶対切れない“赤い糸",を強く固く結んだ

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