同一

「大変なことって・・・?」

 ルーンが首を傾げながら言う。

 そして、モイが深呼吸してから次のことを言った。


「ミルちゃんの深層部分まで探ってみたんだけど、大変なことがわかったの。」

「勿体ぶらずに言え。」

 眠るミルを支えながら、言うラグラン。


「ミルちゃんもラグランのお父さんが作った可能性が高いわ・・・。」


 一同が息をのんだ。

「嘘だろ・・・?」

「型番とシステムの作りが一緒なのよ。アクセル君と。」

「そんな・・・ミルちゃん。・・・じゃあ、ミルちゃんも戦闘型ロボットになったりするの?」

「その危険性はない・・・と思う。私の作った制御装置を着けていればでしょうけど・・・。それに、ミルちゃんは何もわかっていない。アクセル君の場合は、自らの意思で戦闘型になっているわ。」

「意思を持たないと、戦闘型にはならないということか・・・。」

 ミルを見つめながら、ラグランがつぶやく。

「オレはミルを部屋に連れていく。目をさましたら、連絡する。」

「このことはミルちゃんには内緒ね。ミルちゃんには幸せになってほしいから・・・。」

「もちろんだ。」

 ミルを抱え、メカニックルームを出ていくラグラン。

 その後ろ姿を見守る、モイとルーン。

「なんとしてもミルちゃんを守らないといけないね。」

「ええ・・・。」

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