突然の罠

 アブソリュート・デルタ・カンパニーに戻ったラグランとルーンは、モイと共にメカニックルームに来ていた。

 テーブルを挟むように、ラグラン、その隣にルーン。向かい側にモイ、ミルが座っていた。

「それにしても、よく無事に戻ってこれたわね~。」

 モイが驚きながら、言った。

「私が作ったのアーマーのおかげかしら!えっへん!」

「まあ、そうだな。助かった。」

「もっと誉めて~!」

「少し疲れた。オレは寝てくる。」

「もー。ノリが悪いんだから!」

 モイの小言を無視して、ラグランは席を立つ。

 すると、ラグランはバランスを崩し、床に倒れてしまった!

『ラグラン!?』「ラグ!?」

 モイとミルとルーンが心配してラグランに駆けよる!

「く…くそ。なんだこれ…。」

 ラグランは思わず腕を庇う。

「ラグラン、腕を見せて!」

 モイがラグランの腕を観察する。モイはメカニックだが、人体の知識も多少はある。ラグランの腕は一部、紫に変色していた。

「これは…毒だわ。」

「いつの間に…。」

 困惑するルーン。

「何かきっかけがあったのかしら…。」

「何かって…。」

「とにかくメディカルルームに運ぶわ!」

「あの!ラグランは大丈夫なんでしょうか!?」

 今にも泣きだしそうなミル。

「大丈夫。私がなんとかするわ。」

 そう言って、モイは担架に乗せたラグランと共にメディカルルームへ急ぐ。

 あとに続くルーンとミル。

 メディカルルームにはラグランとモイのみが入っていった。

 廊下にあるベンチに座りながら待つルーンとミル。

「ラグラン…。」

 もう泣いてしまっているミル。

「大丈夫だよ。ラグの無事を祈ろう。」

 ミルの肩に手を乗せ、励ますルーン。

 

 そして、数時間が経過した…。

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