行方不明のアンドロイド

 ラグランとルーンはアブソリュート・デルタ・カンパニー内の廊下を歩いていた。

 武器庫を目指して。


 武器庫の扉の目の前に立つ二人。

 扉の前には監視カメラが光っていた。

 そこに向かってラグランが語りかける。

「モイ。扉を開けてくれ。」

 扉は厳重にロックがかけられている。

「わかったわ~!ちょっと待ってね。」

 モイの声が監視カメラから聞こえる。

 ピーという音の元、ロックが解除される。

 扉が重々しく開き、中の武器が露わとなる。そこには、銃や手りゅう弾などあらゆる武器がそろっていた。

 二人は中へと入っていく。

 ラグランは、小さな扉の前に自らを証明するカードをかざし、自分の武器の扉のロックを解除する。すると通常とはやや大き目な銃が現れた。ラグランの愛銃だ。

 ルーンも同じようにロックを解除し、自分の武器(2丁のライトソード。普段は持ち手だけになっている)を取り出す。

 

「ねえ、ラグ。今回の依頼まだ聞いてないんだけど・・・。武器つかうほどのことなの?」

 武器を腰に装着しながら言うルーン。

「執事にしていたアンドロイドがいなくなったから探してほしいという依頼なんだが、もしそのアンドロイドが暴走していたら、破壊しろとのことだ。」

「そうなんだー。でもアンドロイドにGPSがついてるからすぐに見つけられそうだけど、なんで依頼主さんが自らみつけないんだろう。」

「途中で、GPSが機能しなくなったらしい。それ以来アンドロイドは見つからず・・・だ。」

「アンドロイドといえば、ミルちゃんは・・・今回のこととは関係ないよね?」

「モイに聞いたら関係ないらしいな。」

「よかった。」

「さ、行くぞルーン。」

 さっさと武器庫をあとにするラグラン。うん、といいつつ後をついていくルーン。



 外に出て、アンドロイドの居場所を探すラグランとルーン。

「たしかこの辺りで、アンドロイドを見失ったららしい。」

 通信機を耳に着けたラグランが言い、路地裏へと入る二人。

「こんなところにいるのかなあ。」

 ルーンが半信半疑で路地裏を進んでゆく。

 しばらく歩いていると少し開けた場所へと出る。


 そこには一人の少年が背を向けて佇んでいた・・・。

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