第13話陸上自衛隊隊員の海自艦「出雲」乗艦について

周囲を海に囲まれた島国である日本にとって紛争エスカレートを考えた場合、侵略者の上陸を許しての地上戦は最終局面であり、その場面ではかっての沖縄戦のように国民全員が戦に参加せざる得ない状況になるはずです。沖縄戦の最終局面がそうであったように船や航空戦力を失った海上兵力も最終局面の地上戦においては地上で戦うしかない筈です。

現段階においては国内治安維持のための警察や海上保安庁の増員増強が必要であり、次の段階であるサイバ攻撃やミサイル攻撃への対応や海と空で迎え撃つ準備を急ぐ必要を痛感します。

そのために陸上自衛隊の大幅な削減もやむを得ないと主張し続けています。

陸上自衛隊を完全否定する訳ではありません。陸上自衛隊は西欧諸国の海軍力などの支援を得るために遠隔地である中東やアフガンに積極的に派遣し国家間で交誼を深めることです。このことは軍事的な協力だけでなく、紛争エスカレートの間でも継続される和平交渉にも役立つ筈です。

歴史的にも太平洋戦争の記憶が残り、距離も近い国内に影響を及ぼし兼ねない近隣諸国への派遣は注意を要するような気もします。むしろ国際的な大イベントを南シナ海や東シナ海で企画し、周辺国民の啓蒙や世界中の人々の注目を東シナ海や南シナ海に集めた方が良いように感じます。


この航海が陸上自衛隊から海上自衛隊への配置換えの切っ掛けになることも期待します。憲法改正も意義も理解しておりますが、同時に危機管理や安全保障全体の制度改革を米政府や米軍(特に米海軍)の指導、助言を受けつつ急ぐことです。


2度目の敗戦と揶揄された福島原発事故の歴史的な意義や東アジアのパワーバランスに与えた影響も考えることです。


何度も繰り返すとおり防衛大学校卒業で陸上自衛隊を3等陸佐で定年退職した者の個人的な意見です。

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