第5話 ブリーフィングルーム

 「パースエイダー、うち…じゃない、わたしもうソロでいいんじゃない?…ですかっ。」

 うちは呼び出された作戦室で上司に思いをぶつけてみた。

 パースエイダーは頬笑む。

 「ヘイムダル、君は幾つになりました?」

 「16だけど、でも―」

 「ダメだって言ってるべ、みちる?まだ早いんだって。今回も俺がついてやっから、安心しろ。」

 このカミトキめ、親バカも大概しろ。また名前で呼びやがって。

 「テメェに聞いてねぇよ、ばーか。」

 気を取り直してパースエイダーに問う。

 「自分が未熟なのは、わかってる。でもさ、うちだってガーデンの役に立ちたいんだよ。せめてこのばか以外のバディつけてくんない?」

 「育ての親をばかって言うな! みちる、お前他のオーダーと組んだことないだ―」

 「うるっせぇな! だから、これから組みてぇんだっつーの!」

 食い気味に抗議する。

 今度はパースエイダーが口を開く。

 「ヘイムダルの貢献には感謝しています。検討しましょう。」

 カミトキが口を挟みそうだったので、爪先を踏みつける。

 「しかし、今回は我慢してくれますね?」

 うちとカミトキの唸り声が重なった。

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