第2話 みんな大好き? 大航海時代

 大航海時代は、キリスト教勢力がイベリア半島においてイスラム教勢力を追放したことによって始まりました。数百年の時間を掛けた再征服(レコンキスタ)が終わった後、スペインとポルトガルには兵士と覇気が有り余っていました。その力を海外に向けたのです。


 ポルトガルのエンリケ航海王子はアフリカ大陸進出のパトロンとなり、航海家で奴隷商人のコロンブスはカリブ海の島々まで到達しました。


 以前、このヨーロッパ勢力のアメリカ・アフリカ・アジアへの進出は「新大陸の発見」と呼ばれていましたが、ヨーロッパ中心主義の考え方であるとの批判を受けて、「新大陸への到達」や「大航海時代」と呼ばれるようになりました。


 ヨーロッパの文明と地元の文明との接触が世界中で起きたわけですが、このような二つの文明の融合は必ず一方的な侵略の形を取ります。

 大航海時代以外では、モンゴル帝国の伸長や十字軍の遠征も、血なまぐさい虐殺と文化財の破壊が実態でした。

 その中で混血や文化の融合が起こりました。


 その結果、いまでも尾を引く程の因縁や怨恨が残りましたが、人や文物の大規模な交流が行われ、新しい文明が花開いたのも確かです。


 日本でも南蛮貿易がしきりに行われ、織豊時代を華やかな文物で彩りました。

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