「ガレオン船と茶色い奴隷」覚書
芝原岳彦
第1話 当時の宇宙船? ガレオン船
「ガレオン船と茶色い奴隷」のタイトルに使われているこの船。16世紀から18世紀にかけて遠洋航海に使われた大型船です。
吃水線が浅めで速度が出る半面、安定性に欠ける船でした。しかし大型化し、多くの大砲を装備するようになると、植民地の富、つまり香辛料や金・銀、そして奴隷を運ぶために使用されました。
内部は三層から五層構造で居住性はあまり良いとは言えません。しかし船の後方に造られた船尾楼は二階建てになっており、一軒家と変わらないほどの高さがありました。
三本から五本のマストを立て、大きさは様々なものがありました。
この船がヨーロッパ大陸とアメリカ大陸の間の大西洋、そしてフィリピンとメキシコの間の太平洋を往復しては人や物を運びました。また、アフリカ大陸の西岸を南下して喜望峰を回り、インド洋を北上してインド亜大陸まで到達したのもこの船です。
ガレオン船は日本でも作られました。
徳川家康がウィリアム・アダムスに造らせたサン・ブエナ・ベントゥーラ号(120トン)。
伊達政宗がスペイン人提督セバスティアン・ビスカイノに造らせたサン・ファン・バウティスタ号(500トン)が記録に残っています。
まさに当時の最新鋭技術の塊で、現代に例えるなら宇宙船でしょうか。
このテクノロジーが世界史を大きく変えていくことになります。
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