丑三つ時の来客

Chica Sunny

あなたはだあれ

夜中の3時頃、私は尿意を感じて目を覚ましました。


眠いけどここでトイレに行かないと気になって寝れないし…ということで部屋を出ました。


廊下は真っ暗でしたが、電気をつけてしまうと目が覚めてしまいそうなので電気はつけずトイレに向かいました。


すると少し先に白い影のようなものが2つ。


2つとも帽子をかぶり、サングラスを掛けていました。


私(えっ、グラサン…廊下こんなに暗いけどグラサン掛けてんの?)


と思いつつ通り抜けようとしましたがその影はどいてくれません。


そこで仕方なく


「誰?」


と聞いてみました。影は何も答えず私に手を差し出してきました。


私はとてつもない寒気に襲われ、手を引っ込めて後ずさりしました。


するとその2つの影はスッと跡形もなく消えていきました。


もしかしたら彼らは私を連れ去りに来たのかもしれませんね。



あれから10年ほど経ちました。2つの影のことなどすっかり忘れて生活していたのですが。


最近、飼い犬が誰もいないところに向かって「お前は誰だ」というようなニュアンスを含んだ吠え方をするのです。


彼らは私に見えないだけで、今も私の家にいるのかもしれません。

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